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帝国陸軍2-シルバSide-
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い、群がる衛士を掻き分けながら此方に近づいてくる人物を待つ。そして衛士の間から掻き分けるようにして出てきたのは赤い服を着た一人の女性。
「この騒動の原因は貴官からのものか?」
その女性を見て唯依中尉は驚きの表情に変わり、慌てたように敬礼する。
俺も目の前の女性が誰だかは分からないが、唯依に続き敬礼を取る。
「…恐らくはそうでしょう。此度自分が持ってきたOSを見に来て集まったものかと」
「貴官の名前は?」
「横浜基地所属シルバ・アルザーク少佐です。あなたは?」
「斯衛軍16大隊指揮官。月詠 真耶だ」
16大隊指揮官…か。これまた偉い人間が出てきたものだ。
「それで、何故このような事になっているか説明してもらえるか?」
「はい。今回自分が持ってきた新概念OSであるXM3。その性能を見てもらうために此方の唯依中尉との戦闘風景をモニターに映していたからだと思います」
「ほう…後ろの衛士が驚いていると言う事は以外なものが見れたと言う事か。興味があるな」
戦闘風景を映していた、と言う事を言った瞬間隣に立っていた唯依中尉から何か嫌な視線を受けた気がするが、今はスルーしておく。もし今回の戦闘風景をモニターに映す、といって変に緊張してもらっても困るからな。
それにしても…これは予想外の大物が釣れた。16大隊指揮官ともなればその影響力は多大なるものだろう。更に月詠と言う名前には聞き覚えがある。確か五摂家に最も近しい有力武家の一つだった気がする。どうにも記憶が定かではないが、有力な人間である事には間違いない。此処でこの人との繋がりを作る事が出来れば後に大きく響くかもしれない。
「なら…私と一戦交えてみませんか?」
俺の言葉に月詠はピクリと肩を震わせると、少しの笑みを浮かべる。
「ほう、面白い。やるからには本気でいかせてもらうぞ?」
「ええ。そうでなければ意味がありませんから」
いつの間にか周囲に漂う雰囲気は険悪なものへと変わる。隣で先ほどから何も言わない唯依中尉も少し戸惑っている様子。彼女の事だから、私がXM3を体験したい、などと言い出さなければこんな事には…!みたいな事を思っているだろう。後で謝っておこう。流石に月詠なる大物が出てくるとは予想していなかったが、初めから皆の視線に晒される事は予想していたのだから。
「設定は唯依中尉の時と同じく自分がXM3を搭載した撃震。そちらは不知火で構いませんか?」
俺の言葉に月詠は思う所があるのだろう、一瞬だけ何かを言おうとしたが、思い留まったようだ。
恐らくは俺の設定に無理があると思ったのだろう。しかし、この衛士が群がる状況を作ったのだから、間違いなく只の撃震ではないと察した。だからこそ何も言ってこ
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