暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0125話
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が聞こえる。
 リュケイオス操作の補佐として数人がレモンの側にいるが、他の手が空いている面子はリュケイオスのデータを取っている筈だ。

「転移フィールドの生成完了しました」
「じゃあ、アクセル行くわよ?」
「ああ。……レモン、またな」
「ええ。また、ね」

 その言葉と共に転移が開始され、視界が光に満ちていった。





「……転移完了、か。ASRS起動」

 気が付くと既に転移は完了していた。
 まずはレモンに言われた通りにASRSを起動してから周辺の様子をモニタで見てみると、綺麗な緑の山々が見える。少なくても宇宙空間に放り出されるという事にはならなかったようだ。

「コロニーの中か?」

 そうも思うが、周囲の様子を見るに違うらしい。各種センサーでチェックをするが空気はある……いや、山の中だからか、かなり綺麗な空気だ。その時点でここがコロニーの中でないというのは判明した。コロニーの中にも山があったりするが、空気の成分を完全に浄化できる程の自然はない。

「つまりは、惑星……しかも、俺でも知ってる植物が生えているとなると、ほぼ地球で間違いないな」

 モニタに表示されている松の木を確認して、取りあえずは安堵の息を吐く。
 下手をしたら宇宙空間に放り出されていたかもしれなかったのが、まさか地球に転移出来るとは想定外の運の良さだ。
 問題はここがどこの地球かという事だな。俺が生まれた地球ならシャドウミラーは反逆者として追われる事になるだろうし、転移先の地球に関しても似たような物だろう。
 なるべく早くホワイトスターに戻った方がいい。そう判断し、グロウセイヴァーを空間倉庫へと入れ、トリニティゲインを取り出す。

「ASRS起動、システムXN、リンク装置起動……」

 この世界に来た目的の1つであるシステムXNのリンク装置を起動させる。だが、モニタに表示されたのは『リンク装置使用不可』の文字だった。

「……駄目か」

 さすがのレモンと言えども、実際の試験もしないで装置を作り出すというのは無理だったか。こうなると、後はホワイトスター側からの接触を待つしかない。

「となると、まずは衣食住の手配だが……」

 シャドウミラーとして活動してきた俺の顔は、軍ではそれなりに知られているだろう。だが、その辺の警察なんかに指名手配されているなんて事はない筈だ。

「イスルギ重工に頼るのがベストか」

 ミツコ・イスルギなら、エアロゲイターのバグスを手土産にすれば多少の間は匿ってくれる筈だ。あまり頼りすぎると後が恐いが、この際四の五の言ってはいられない。そもそも、ここがどちらの地球かもまだ分かっていないのだ。俺が生まれた方の地球なら俺自身にミツコ・イスルギとの繋がりはない。
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