Chapter.1 邂逅
4話「木漏れ日の林道」
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時の世も人は愚かだ……と、今は俺も唯の人間か? いや、唯のではない…か。
今まで明るく喋っていたユーゼリアが暗い表情になったからか、妙に場が暗くなった。なにか王国に所縁があったのだろうか。木漏れ日があるのに何故か空気が冷たい。場の空気を和ませるように、俺は思っていたことを口にする事にした。
「そういえば、最寄りの街ってどんなところなんだ?」
「ポルスっていうの。煉瓦造りの家が立ち並ぶ街よ。…まあ、大きさとしてはそれ程でもないけど」
「へえ」
「特にこれといった特産とか有名なものとかはないけれど、町並みは美しいって言われているし、周りもそれ程強い魔物がいるわけでもないから、そこそこ観光名所として売れているかしら」
どうやら話題の転換には成功したようだった。その後も何とは無しに会話をしながら山を下っていく。
「……そろそろ着くわ」
その声を聞くと同時に視界が開けた。煉瓦造りの町並みが広がる大きな町――ポルスに俺達は着いた。
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