第十四話 強制、有給
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だただ頷くしか選択肢は残されていなかった。
「あのままあいつを放置しておいたら俺の首が切られちまう……。」
隊員の管理についても部隊長の仕事の一つです。
「どうしたものか……?」
とりあえず緊急性の高い仕事を終え、そのほかの割と期限の近い仕事についての引き継ぎを済ませた後、誠也は自室のベッドに転がりながらぼやいていた。
管理局に入って以降、自分の腕を磨きながら市民の安全を守ると言う管理局の仕事にやりがいを感じていた誠也は、大して休みも取らず一年間ほぼ働き続けてきた。
勿論のことだが、誠也は自身の体調管理については徹底して行っていた。疲れがたまっていたのなら、仕事を早く切り上げて部屋ですぐに休んだり、訓練をイメージトレーニングだけにしたりなど。
それに働き過ぎだと言われても、そもそも管理局の勤務体制が週六日で一日休む日があるのだから、その日にしっかり休めば体調を崩すことなく勤務することなど大したことではないのになぁ。と誠也はぼんやりと考える。
「しっかし、どうしたらいいかな。レイジングハート。」
『Sorry, Master. I have no idea.(私にも思いつきません)』
「うーん……。」
デバイスとその主、どちらも休日の過ごし方一つ思いつかず悩んでしまう。
「そういえば、レイジングハート。ひいお婆様はこんな時どうやって過ごしてたの?」
『Master, Nanoha?(マスターなのはのことですか?)』
「そう、なのはお婆様のこと。」
誠也はかなり興味深い様子で、100年前の管理局で曽祖母がどのようにして休日を過ごしていたのかを問いかける。
『Then, we don’t have many staff. Because master Nanoha can’t have so many vacations.(あの頃管理局には多くの人材がいませんでした。そのためマスターなのはもそう多くの休みが取れなかったのです。)』
「……要は俺と同じってことか?」
『Yes.』
「そっかぁ……。」
『Moreover I think that if she can get vacations, she use it for her daughter and grandchild.(その上、マスターなのはなら休みを取っても、娘や孫のために使っていたと思います。)』
「俺にはそれを真似できないしなぁ……。」
当然誠也に子供がいるわけでもないので、子供のために使うわけにもいかない。
「はぁ……。何しよう……。」
隊長により押し付けられた七日分の休み。つまり六泊七日までなら色々できると言うことだが、別にどこかに旅行に行きたいわけじゃないし、特に長い休みで何かしようと言う発想もない。決まっているのは休みのどこか
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