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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Episode ZERO:Vivere Est Militare....Fin
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ゃったんだね。けど、もう必要ない。ルシリオンさんが居ないんだから。

「ママ。あのね、アギトお姉ちゃんとアイリお姉ちゃんが帰って来たって、隣のお姉ちゃんが言ってたよ」

「ルファせんせーとモニカせんせーも一緒だって!」

「そっか。今回も無事に帰って来てくれたんだね。お迎えに行かないと!」

モニカとルファは医師として、アムルのみならず近隣の街や村にまで出向いて医療に従事している。アギトとアイリはその護衛として同行。ルシリオンさん達が居なくなってすぐの頃、4人は本当に泣いてばかりいた。当然と言えば当然かな。モニカとルファはろくに挨拶も出来なかったんだから。
アギトとアイリは、みんなと最後まで一緒に戦えなかったことに後悔していた。だけど泣いてばかりじゃ示しがつかないって自力で立ち上がってくれて。医者の師であるルシリオンさんとシャマルさんに笑われないようにって、モニカとルファはすごく頑張ったんだ。

(一時はどうなるかと思ったけど。やっぱり大好きな人の事を思えば、沈んでばかりいられないもんね。・・・けど)

アギトとアイリは、みんなの代わりに戦場に出ようとした。だけどわたし達、そしてクラウス陛下やオリヴィエ様にすら止められた。

(ルシリオンさんの遺言みたいなものらしいんだけど・・・)

ルシリオンさんがクラウス陛下たちに、アギトとアイリを戦場に出さないようにしてほしいって、頼んでいたってことを後で知った。でも2人は首を縦に振らなかった。戦える力を持ってるんだから、その力をわたし達アムルやシュトゥラの為に使いたいって。
最初の数ヵ月は押し問答で平行線だった。けど最終的にクラウス陛下が折れて、最前線には絶対に出ない事だけを2人に誓わせた。もし戦争が起きた場合、後方の援護・支援の任に就くことになって、これまでに何度かその任に就いてきた。

「ただいまっ、エリーゼ、ルル、ベディ!」

「アイリ、お腹空いたぁ。アンナに何か作ってもらってよ〜」

「こら、アイリ。まずは・・・」

「判ってるって。ただいま、エリーゼ、ルル、ベディ♪」

玄関にまで下りてくると、すぐにアギトとアイリと逢うことが出来た。2人はお腹を鳴らしてフラフラ気味。わたし達は2人に「おかえりなさいっ♪」出迎えの挨拶。家族みんなで、アンナの居る食堂へと向かう。うん、シチューの良い香りがエントランスにまで漂ってくる。
アンナはルシリオンさん達が居なくなっても気丈に振る舞ってた。わたしとルシリオンさんがお別れする直前に、ルシリオンさんに想いを断られちゃったみたいで。それにちゃんとお別れもしたって言っていた。強いなぁ。わたしなんてやっぱり泣いたもん。

「ただいま、アンナっ。美味しいお昼ごはん、お願いしますっ!」

「「しま〜すっ」」

アイリ
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