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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Episode ZERO:Vivere Est Militare....Fin
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、深く様々な感情が見え隠れしていた。

?―?―?―?―?―?―?

“エグリゴリ”の居る大ホールの奥に在った扉の先。ここは何かしらの儀式を行う祭壇のある部屋。大ホールとは打って変わって煉瓦造りの六角形の寂れた部屋で、6つの角には燭台が設けられている。しかし火は灯っていないため、室内は暗闇になるはず。しかし室内は微かにだが明るかった。
部屋の最奥に設けられた祭壇の上に、桃色に光り輝く球体上の膜が浮いていた。それが明かりの替わりとなっていた。膜の中には、何か黒いモノが漂っている。それは、ルシリオンだった。両腕・両足どころか胸部から下が全て消え失せている姿。

ベルカ・クテシフォン砂漠での堕天使バンヘルドとの決戦。その結末は、バンヘルドの完全破壊で終わった。が、勝利直後にそれは起きた。レーゼフェアとフィヨルツェンの2機による奇襲攻撃。シュリエルリートはレーゼフェアに殺され、ルシリオンはフィヨルツェンの魔道によって肉体を破壊された。そんな彼は消滅せず、確かに存在している。もはや死体と言われても不思議ではない惨い姿で。

「イリュリアとの第一ゲーム、バンヘルドとの第二ゲーム・・・」

桃色の膜が放つ光がギリギリ届かない隅っこのところに、人影が1つ佇んでいた。闇で姿は見えないが、声からして幼い少女のようだ。その声は“エグリゴリ”の誰の物でもない。

「どうでしたか? 良い思い出を作ることが出来ましたか?」

少女がルシリオンに語りかける。その声には自分が犯した行為への僅かな罪悪感に含まれていた。だがルシリオンは応じない。死んでいるわけではない。もし死んでいるのだとしたら、間違いなく消滅しているからだ。意識が完全に途切れている。彼が目を覚ます時、それは彼の肉体が完全に修復された時になるだろう。静まり返る中、ルシリオンから「バン・・ヘルド・・・」囁き程度の声が漏れた。

「夢を観ているのですね。良い夢ですか?」

寝言らしいソレについて、少女は答えなど返ってこないことを知りつつも尋ねた。

「・・・次・・・。第三ゲームは・・・」

少女の面前に、空間モニターのような物が5つと展開された。そこには映っていたのは、青い石。栗色の髪をツインテールにした娘。金色の髪をツーサイドアップにした娘。フェレット。オレンジ色をした毛並みの大きい狼。

「ジュエルシード。高町なのはさん。フェイト・テスタロッサさん。ユーノ・スクライアさん。アルフさん」

少女が口にした名前。それら全てがモニターに映る者たちの名前だ。

「あなた達に踊ってもらいましょう。すべて貴方の為。・・・ルシリオン様・・・」

少女は最後にそう呟いて、その姿を忽然と消した。

†††Side????†††

ルシリオンさん達が居なくなってからもう4年。わ
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