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世界樹について
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エストは他にもいっぱいあるし、生産スキルを上げるとかの楽しみ方も色々あるけど……でも、諦めきれないよね、いったん飛ぶ楽しさを知っちゃうとね……。たとえ何年かかっても、きっと……」

「それじゃ遅すぎるんだ!」

 キリトが急に押し殺した声で叫んだ。

「落ち着け、キリト」

「落ち着いてられるか!早く、早くしないといけないんだ!じゃないと……」

「今ここで叫んだって変わることは何もないだろう」

 ゲツガはただ静かに言った。しかし、ゲツガもその気持ちは分かる。だが耐えるしかない。手を強く握って耐える。それに気づいたキリトは、すまないと言って落ち着く。ユイはチーズクッキーを食べるのをやめて、キリトの肩に乗って小さな手を這わせる。

「驚かせてゴメンな。ちょっと俺達は理由あってあの上に早く行かなきゃならないんだ。どうしても」

 そう言ってゲツガはリーファの目をまっすぐと見る。リーファはワインを一口飲んでから口を開いた。

「なんで、そこまで……」

「人を……探してるんだ」

「ど、どういうこと?」

「……簡単には説明できない……」

 キリトはそう言って微笑むが、目は黒く曇ったように見える。ゲツガはリーファのほうを向いて礼を言う。

「ありがとうリーファ。色々教えてもらって助かったよ。ご馳走様。このゲームをして、初めて会ったのがリーファでよかった。キリト行くぞ」

「ああ」

 そう言ってキリトにそう言って立ち上がろうとする。その時、横に座っていたリーファがゲツガの腕を掴んでいた。

「ちょ、ちょっと待ってよ。世界樹に……行く気なの?」

「ああ。あの上に在るものをこの目で確かめなきゃならないから」

「無茶だよ、そんな……。ものすごく遠いし、途中で強いモンスターもいっぱい出るんだよ」

「叩き潰してでも行く。世界樹に辿り着けるまで」

「ああーもう!!そんなことよりも、行き方とかわからないでしょ!あたしが連れてってあげる」

「え……」

「は?」

 キリトは眼を丸くし、ゲツガは口をぽかんと開けた間抜けな表情になる。

「いや、会ったばっかの人にそこまでさせるのはさすがに気が引けるというか何と言うか……」

「いいの、もう決めたの!!」

 そう言ってしばらくすると顔を赤らめてそっぽを向いた。しばらくしてから顔をこちらに向けて言った。

「あの、明日も入れる?」

「え、あ、ああ」

 ゲツガは返事を返す。

「じゃあ、明日三時にここでね。あたし、もう落ちなきゃなんないから、あの、ログアウトには上の宿を使ってね。じゃあ、また明日ね!」

 リーファは早口でそう言った後、素早くウインドウを操作し始める。

「少し、待ってく
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