第百四話 七人のプロトデビルン
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ったか」
「そのことは」
「この前喋ってなかったからな」
「なあ」
「それじゃあな」
彼等はこう口々に言うのだった。
「気付く筈ないしな」
「そうか、喋れたのか」
「そうだったの」
「あらためて知ってもらおう」
「このことはな」
二人も彼等に言う。そしてだった。
綾人がだ。彼等に言った。
「俺も、この戦いは」
「むっ、どうやら御前もまた」
ガビルはその綾人に気付いて述べた。
「音楽美を持っているな」
「バサラさんみたいにはいかないけれど持っている」
実際にそうだと言う綾人だった。
「だから。俺も!」
「うむ、その音楽美聴かせてもらおう」
ガビルは今度は彼に関心を向けるのだった。
「是非共な」
「全軍攻撃開始!」
「やってやるぜ!」
こうして両軍の戦いがはじまった。両軍共だ。
互いに前に進みだ。そのうえでだった。
激突した。プロトデビルンの軍勢は彼等を前面に出して戦う。その強さは。
「戦場美、いつもいいものだ!」
「この戦いは退くつもりはない!」
「ガオオオン!」
まずはだ。この三人が暴れる。そしてだ。
ゴラムとゾムドもだった。前面に出てだった。
ロンド=ベルの面々に派手な攻撃を浴びせる。それを受けてだ。
ロンド=ベルもその動きが止まった。そこにだ。
綾人がラーゼフォンを突っ込ませてだった。
「俺の声で!」
「ふむ、いい声だ」
ガビルがその声を聴いて言った。
「御前も。どうやら」
「どうやら?何だっていうんだ」
「確かな美を持っている」
そうだというのだ。
「過去に。貴重な経験があったか」
「それがわかるっていうのか」
「ある程度だがわかる」
また言うガビルだった。
「その歌を聴けばだ」
「歌でわかる」
「人生美!」
ガビルの今度の美はこれだった。
「それもまたよし!」
「何かいつもの美だけれど」
「それでもね」
エルフィとキャシーがここで言う。
「何か。綾人君のことがわかったみたいね」
「そうね」
「人生美か」
「それだというのか」
ドニーとジャンも話す。
「それもあるのか」
「また一つわかったな」
「その人生を感じさせる美、見事だ」
ガビルは満足した声で話す。
「貴様の美もまた堪能させてもらおう」
「なら俺は!」
綾人の目が赤くなった。そうなってだ。
そのうえでだ。彼はさらに歌う。そうしたのだ。
ガビルとグラビルの動きはそれで止まった。そしてだ。
ゴラムとゾムドにはだ。バサラ達が向かっていた。
「幾ら身体が大きくてもな」
「意味がないというのか」
「そう言うのか」
「歌は聴こえるからな!」
バサラがここで言うのはこのことだった。
「俺には関係ねえ!」
「ふ
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