第百四話 七人のプロトデビルン
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「私達夜に踊るじゃないですか」
「何っ、それのことか」
「はい、そうです」
「何だと思われたんですか?」
「ま、まああれだ」
照れ臭そうな顔になってだ。左手の人差し指で顔をかきながら言うグン=ジェムだった。
「それならいいけれどな」
「あの、大佐」
「何かあったんですか?」
「わからないならいい」
それ以上は言わない彼だった。そしてだ。
話が一段落したところでだ。言ったのはだ。
アーサーだった。彼が言うことは。
「とりあえず。これからだけれど」
「いよいよプロトデビルンもな」
「総攻撃で来るよな」
「プロトデビルンも揃ったし」
「それならな」
「来るよな」
「絶対に」
こうだ。皆も話す。
「いざとなれば全員で」
「今いるのは五人か、向こうにいるのは」
「ボスのゲペルニッチも含めて」
「五人だよな」
「その五人が来るかもな」
「洒落にならない戦いになるかも」
そのことをだ。危惧してなのだった。
「ううん、プロトデビルンともいよいよ」
「正念場か」
「遂にそうなるんだよな」
「連中との戦いも」
「この戦いってやっぱり」
彼等の今の戦いを突き詰めて考えていくとだ。やはりだった。
皆でバサラを見てだ。そうして言うのだった。
「バサラが中心だよな」
「何か。思いきり引っ張ってくれてるよな」
「そうよね。私達が今ここまで来られたのって」
「プロトデビルンとの戦いはやっぱり」
「バサラがいたからこそ」
「そうよね」
「それでここまでだったよね」
こう話す。そしてだった。
そうした話を聞くとだ。バサラはだ。
本人は何でもないといった調子でだ。こう言ったのだった。
「戦いなんかよりもな」
「歌か」
「それが大事だっていうのね」
「ああ。俺の考えは変わってないからな」
それはだ。今もだというのだ。
「俺の歌で戦いを終わらせるんだよ」
「プロトデビルンとの戦いもか」
「そうするっていうんだな」
「つまりは」
「そうだよ。それは変わらないからな」
こう話すのだった。
「連中ともそうだよ。そのゲペルニッチにもだ」
「あいつにもか」
「やっぱり歌か」
「それを聴かせるっていうのね」
「そうなのね」
「そうだよ。それは変わらないからな」
やはりだ。それは普遍だというのだった。
「絶対にな」
「バサラはそうじゃないとな」
今言ったのは輝だった。
「かえって怖いな」
「あくまで己の道を行くか」
「確かに。そうじゃないとな」
「バサラらしくないっていうか」
「そうじゃないバサラって」
「想像できないし」
「しかもそれが凄いことになってるしな」
これもだ。その通りなのだった。
「ラクスでもそうだったしな」
「歌って
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