第九十四話 炸裂!神雷
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言ってきたのはマサキだった。
「つまり。そうなるよな」
「ライバルか」
「ああ、そうだろ?」
マサキはまたトウマに言ってみせる。
「負けられないって思うんだからな」
「そうなるんだな。そういえば」
トウマははじめてこのことに気付いた。
「俺とあいつは」
「それじゃあな」
「ああ、意地でも負けられないな」
トウマの気合がさらに高まった。
「バラン=ドバンにはな」
「その意気だ。じゃあ行くか」
マサキは微笑んでトウマに告げた。
「奴との戦いにな」
「ああ。待ってろよバラン」
トウマの目が意を決したものになっていた。
「今度こそ決着をつけるからな」
こう言ってだった。彼は戦場に向かうのだった。
ロンド=ベルが出撃した時にはだ。既にであった。
バランがだ。大軍と共に彼等の前に展開していた。そうしてだ。
「トウマ、おるか!」
「ああ、いるぞ!」
トウマも彼に言葉を返す。
「ここにな!」
「腕をあげたか!」
バランが彼に問うのはこのことだった。
「どうだ、それは」
「少なくとも多くの戦いを経てきた」
これがトウマの返答だった。
「前の俺とは違う!」
「それではだ」
それを聞いてだ。また言うバランだった。
「その今の貴様を見せてもらうぞ!」
「よし、来い!」
トウマは身構えながら返した。
「今度こそ!」
「決着をつけようぞ!」
こうしてだった。両軍が互いに前に出て激突した。五度目の戦いがはじまった。
そのうえでだ。バランはだ。
一直線にトウマに向かいだ。その鉄球を振り下ろした。
「受けるがいいっ!」
「何のっ!」
トウマはそれを右にかわした。そのうえで言う。
「この程度!」
「そうか、かわせるか」
「ああ、見えていた」
バランのペミドバンを見据えながらの言葉だった。
「よくな」
「ふむ。前は違っていたな」
ドバンもそれを聞いて言う。
「この攻撃ならばだ」
「俺はやられてたってんだな」
「わしはこえまで多くの戦いを経てきた」
バランはトウマにこのことも話す。
「その中であの攻撃をかわせたのは」
「どうだってんだ?」
「御前がはじめてだ」
こう彼に話すのだった。
「それを言っておこう」
「そうだったのか」
「しかし」
バランの目が強くなった。
「わしのこの攻撃をかわしたということはだ」
「ああ、俺だってな!」
「これまで以上のものを見せようぞ!」
バランもまた。燃えていた。
「そしてそのうえで御前をだ!」
「行くぞバラン=ドバン!」
二人は正面から力と力でぶつかり合う。そしてだ。
バランの部下達がだ。こう指示を出すのだった。
「いいか、我等もだ!」
「このまま正面から敵に向かう!」
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