第九十一話 アレグリアス
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通の奴がこんなの食ったら」
ディアッカは普通の御握りを食べている。カガリの握った形の悪いものだ。ただし悪いのは形だけだ。他は至って普通である。
「死ぬぜ」
「フレイさんのも」
「あれ、御握りじゃねえだろ」
オレンジに輝いている御握りだった。
「何なんだよオレンジって」
「さて。僕にも何が何だか」
「近くに寄っただけでもな」
「危険そうですね」
「殆ど兵器だな」
しかしその兵器もであった。彼等は平然と食べていくのであった。まさに無敵であった。
「まだあるか?」
「どんどん頂戴、美味しいよ」
「幾らでも食える」
三人は全く平気である。当然アズラエルもだ。
彼等は平気だ。しかしだ。
スティングとアウルはだ。普通の御握りを食べていた。リンダが握ったものだ。
「何か俺達ってな」
「至って普通だよな」
「ああ。あの連中元から無茶苦茶だからな」
「俺達は元は普通だったから」
「身体の頑丈さが尋常じゃないんだな」
シーブックはこう分析した。
「そういうことだね」
「ニュータイプやコーディネイターでも無理だよな、あれは」
「サイボーグでも」
「俺でもあれは駄目だろうな」
そのサイボーグの宙もであった。
「あんなものを中に入れればだ」
「破壊されます?」
「やっぱり」
「ああ、そうなるな」
こうスティングとアウルに話すのだった。
「つまりあの三人とアズラエルさんはな」
「普通の人間じゃないんですね」
「元から」
「そういうことになるな」
「しかしまああれだな」
バサラは普通に食べている。
「食い物は粗末にしちゃいけないからな」
「あんたも食べてるのね」
「ああ。食わねえとギターが弾けないからな」
こうミレーヌに答える。
「だから俺も食うぜ」
「まずは食べてなのね」
「そうだ、腹の中に入れてからだ」
金竜はユンの握ったキムチ入りの御握りを食べている。
「また戦いだ」
「そういうことですね」
「そうだ。しかし」
ここでだ。金竜は難しい顔になって述べた。
「あの男は」
「ハザル=ゴッツォ」
「あの男ですね」
「そうだ、あいつだ」
こうフィジカとドッカーにも返す。
「あいつは何故バルマーの姫を」
「あいつの言うことは何か」
「妙に違和感を感じるんですけれど」
「そうだな。何か別の考えがあるな」
それは金竜も察していた。
「それがな」
「あいつは碌な奴じゃない」
ユウキはそれを察していた。
「これまでのことでそれがな」
「わかるわよね」
「ああ、その通りだ」
こうカーラにも言う。二人も御握りを食べている。
「これまででわかるな」
「何なのかしらね、あの傲慢さ」
カーラも眉を顰めさせながら言う。
「自分達のお姫様
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