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レンズ越しのセイレーン
Mission
Mission7 ディケ
(4) ハ・ミル村 A
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 お読みいただいてありがとうございます。木崎です。

 ちょっとした心の病一歩手前どころか片足突っ込んだ感じになってしまったルドガー君。社会人一年目に世界の命運はちと重すぎると思うんだ……。ルドガーはストーリー上無口設定ですが、ひょっとしてそれもルドガーが心療内科的症状を発症しているからではと思えてならない今日この頃です。

 なのでローエンを投入しました。ローエンの人柄なら若い人の悩みには全力で応えてくれそうな気がしました。そしてガイアスやアルヴィンみたくズバッと言わず、オブラートにくるんでくれて、ルドガーもこれ以上のダメージを負わずにすむんじゃないかなと。

 心が痛がっている時は、風が吹いただけでも傷ついてしまうから、閉ざしてしまっていいですよ。
 私が尊敬する少女漫画家さんの作中の台詞です。今の私の心の支えでもあります。

 閑話。
 作者がこういう「情念の吐露」のシーンで心掛けているのは、地の文に心情表現をなるべく入れないことです。だって「 」の中ですでに心情表現があるんですから、地の文までそれにしたら読むほうも混乱しますし。代わりに心情を象徴する行動をさせています。今回は「花をちぎって捨てる」がそれです。ちぎるごとに本心を曝け出し、茎を捨てたところを「言い切った」場面に引っかけました。
 ……うっとうしくてすみません。一度やってみたかったんです。自分の文章のこだわり語り。
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