第十八話 プールその十四
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
な顔でこの事件のことも話した。
「あの埼玉の」
「あのコンクリートの?」
「それ?」
「あの犯人連中もまだ生きてるんだよな、確か」
「普通に全員出所したわよ」
里香はこのことも知っていた。
「そうしてね」
「世の中にいるんだよな」
「そうよ、実名も住所もわかってるから」
ネットで出る、このことは幸いであろう。
「気をつけてね、全員全く反省していないみたいだから」
「それっておかしくない?」
彩夏は顔を曇らせて深刻な顔で言った。
「あの事件のことも酒鬼薔薇のことも聞いたけれど」
「死刑だっていうのね」
「普通はそうなるでしょ」
彩夏はこう里香に言った。
「あくまで普通は、だけれど」
「私もそう思うけれど」
里香もそれはだと返す。
「そんなことをした人達は普通に死刑にならないと」
「世の中に出てたら怖いわよ」
また何をするかわからないというのだ。尚そうしたおぞましい事件を犯す輩は繰り返すことが多いのも事実だ。
「本当にね」
「そうよね。まあそんなのは流石にね」
「そうそういないわよね」
「ええ、殆どね」
里香は安心させる、自分も含めてそうさせる為か穏やかな顔で彩夏達に言った。
「いないから」
「だといいけれどね」
「安心していいと思うわ。それで海はね」
「五人でいつも一緒にね」
琴乃は今は真剣に、安全を考えて言った。
「いようね」
「そうしようね」
こう話すのだった、そしてだった。
琴乃は最後に四人にこう言ったのだった。
「じゃあ今度の日曜ね」
「ええ、水着とかを持って」
「それで行こうな」
里香と彩夏が応える、景子と彩夏も頷く。
そうしてそのうえで日曜のことを約束した、季節はまだ梅雨だがそれでもその日のことを約束したのだた。
第十八話 完
2012・12・21
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ