原作前に小学校に入ろう
緊張感の欠片もない
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第二十一話 緊張感の欠片もない
あのあと僕たちは道場(なぜある?)に入り、模擬戦に使う武器を選んでいた。
「あ、士郎さん。一番長い木刀ってどれですか?」
「ん?一番長いのは・・・そこにある一メートル二十センチのやつだね」
そう言って士郎さんは僕等を指差す。
あ、これだったんだ。
試しに僕はその木刀を持ち、振ってみる。
ビュンっ!
「んー・・・美愛、今重りある?」
「いつもの十キロの奴が数個残ってるよー」
ふむ・・・
「二個だけ頂戴」
『!?』
僕が言うと、美愛は見た感じただのリストバンドを二つ投げ渡す。
それを僕は受け取り、右手と左手につける。
「えっと、陽龍くん?なぜそんなものを付けるんだい?」
なぜって・・・
「この木刀軽いじゃないですか」
「一メートル二十センチもある木刀が?」
「はい」
「・・・マジ?」
「え、普通じゃないですか?」
『普通じゃないよ!』
わからない・・・!
「いや、おにぃはずっと前から妙に体力が有り余っていて、しょうがないからおとーさんがどこからか持ってきた重りをいつもつけて生活してるからしょうがないんですよ。
ついでに普段は片手片足二十キロずつ、合計八十キロですね」
僕の代わりに美愛が説明をする。
妙にってゆーのは余計だけどね。
「そんなことより美由希さん、模擬戦しましょう」
「え?あ、うん」(ヤバい、負けそうだ・・・。今月おこずかいピンチなのに・・・!)
緊張感の欠片もない状態で、二人の模擬戦は始まろうとしていた。
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