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帝国陸軍-唯依Side-
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くなる。

「リラックスだ。大丈夫唯依ちゃん。シルバ少佐は唯依ちゃんが思ってるような人間じゃない」

 そうだ。急いでも何も変わらない。先ずは落ち着こう。

 おじ様の言葉を聞きいれ、私は一度大きく息を吸い込み、吐き出す。それだけで先ほどまで激しかった鼓動も段々と収まってくる。

「大丈夫かい?」

「…はい。大丈夫です」

「よし。それじゃあ行こうか」

 おじ様の言葉と同時に部屋の中に入り、先程も見た男性が其処には居た。

 その男性が私を見て何か言う前に、敬礼を取る。

「帝国近衛軍中尉!篁唯依です!」

「横浜基地特殊任務部隊A0-1所属シルバ・アルザークだ。これから世話になるかもしれない。宜しく頼む」

 シルバ少佐の口から出てきたA0-1と言う部隊は一度も聞いた事がない部隊だった。

 当然、シルバ少佐が此方に来る前にシルバ少佐の事に関して調べようとした。しかし、その結果出てきた情報は…ゼロ。シルバ少佐に関する過去の事は全て抹消されていた。唯一分かったことは先ほど言った横浜基地所属と言うだけ。

 その事に多少の警戒心は抱いたが、なりふり構っている場合ではない事は私が一番分かっている。

「どうだい?うちの唯依ちゃんは聡明で可憐だろう?」

 と、突然そう言い出したおじ様の言葉に思わずギョっとなる。この人はいきなり何を言い出しているのだろうか。

 当然慌てた私はおじ様に言い寄った。

「お、おじ様!このような場で、ち、ちゃん付けは止めてください!」

 そんな私の言葉を聞き、笑いながらも結局ちゃん付けで呼んでくるおじ様。この場でなかったら怒っている所だ。

 ともあれ、おじ様は場の雰囲気を解すと共に部屋を後にした。

 その場に残された私はシルバ少佐とめっ正面から対峙する事になる。すると収まっていた心臓の高鳴りが再び激しくなってくる。何を言い出せばいいのか分からない。そう思っているとシルバ少佐の方から話を切り出してくれた。正直言うと助かる。

 そしてシルバ少佐の口から出た自分一人の力ではないと言う言葉。更に今回の事は寧ろ自分よりも、他の基地の人間による所が大きい。感謝するなら他にいってくれと言われた。この言葉でシルバ少佐のなりが何となくだけど理解出来た。

「そんな事はありません!恐縮ながらも外から聞かせてもらいましたが、戦術機の重量を下げ機動性を上げる事に成功している時点でシルバ少佐がもたらしたものは凄い事です!更には新概念のOS。その性能はまだ分かりませんが、期待できるものなのでしょう?」

 何故自分でもこう言ってしまったのか分からないが、何かを考えるより早く、シルバ少佐に対し言ってしまった。だけど今言った言葉は本音だ。

 シルバ少佐は自
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