???inKyoto
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-Side ???-
???
「何でも構わないさ…その契約がこの地獄から抜け出す標となるなら、喜んで契約に調印しよう。」
その地獄とも言える光景の中で、この地獄から唯一生き残った一人の少年はそう呟きながら空を仰いだ。
此処は、古都・京都の中心に存在する京都御所近辺。
其処には国の都を東に遷した今となって尚、天皇家の守護神として存在し続ける一族達が居を構えていた。
一つは“守”の天鏡家。
-天照大神を奉じ、八咫鏡を守護する者達。
一つは“幻”の月玉家。
-月詠命を奉じ、八尺瓊勾玉を守護する者達。
一つは“武”の草薙家。
-素戔嗚命を奉じ、天叢雲剣を守護する者達。
この三つの家の内の一つ草薙家に於いて惨劇は起きた。
何者かの襲撃を受け、次期当主である少年一名を除く人間が惨たらしく殺されてしまったのだ。
この惨劇により草薙邸は見るも無残な状態になっていたが、そこに二つの人影が降り立った。
???
「なっ!?こ、これは……っ!?」
???
「………あ、あれはご子息の‐‐殿!?」
降り立った二人は少年の姿を認めると、急いで其の少年の下に駆け寄って頭を垂れた。
そして少年もその二人に気が付いたのか、僅かばかりの警戒心を滲ませながら口を開いた。
少年
「あなた方は?」
少年に聞かれた二人は即座に片膝を地に付けて答えた。
???
「私は、天鏡家当主様より使わされた者に御座います。」
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「私は、月玉家当主様より使わされた者に御座います。」
二人の人物が彼が最も信頼する家の者達だと理解した彼は、絶望の余り色を失ってしまった瞳に若干の安堵を滲ませた。
天鏡家使者
「‐‐様、此れは一体?」
使者の一人が聞くと彼は答えた。
少年
「襲撃されたよ…僕は出会った事が無いけど、恐らく父上の友人であろう人に。
如何やらその人の狙いは僕だったみたいだよ。
でも、殺されそうになった所を家の皆が庇ってくれて、今こうして生きている。
……代わりに皆が死んじゃった……。」
月玉家使者
「‐‐様は、ご自身が襲撃犯に狙われた事に関して心当たりは?」
少年
「心当たりは無かったんだけど、襲撃犯がご丁寧に去り際に言ってたよ…『貴方の中に眠る力を目覚めさせる為だ』って……。」
天鏡家使者
「‐‐様、当主様方がお亡くなりになってしまった以上、草薙家当主の座を早急に継いでいただかなければ様々な齟齬が生じてしまいますでしょ
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