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スイルベーン
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「ご、ごめんなさいパパ、おもしろいです〜」

「キリト、悪いが面白すぎる」

 三人は空中でホバリングしたまま、お腹を抱えて笑う。少し収まったゲツガはキリトの襟首を掴んで無理やり止める。そして、キリトに改めてリーファが随時飛行を伝授した。キリトは空中で十分ほどで覚え、自由に飛べるようになった。

「おお、これはなかなかいいな!」

 旋回やループを繰り返しながら叫んだ。

「そーでしょ!」

 リーファもそれを聞いてキリトの叫び返す。

「なんていうか……感動的だな。このままずっと飛んでいたいよ」

「確かにな。俺はあの頃を思い出すわ」

「ね、飛ぶって楽しいでしょ」

 そう言ってリーファは、ゲツガとキリトの近くまで飛んでくる。そして、軌道を合わせると平行飛行に入った。

「あー、ずるいです、私も!」

 そう言ってユイも平行飛行を始めた。

「慣れてきたら、背筋と肩甲骨の動きを極力小さく出来るように練習するといいよ。あんまり大きく動かしていると空中戦闘のときちゃんと剣を振れないからそれじゃあ、このまま中立域飛ぼうか」

 そう言うと、ゲツガとキリトは首をかしげた。

「リーファ、スイルベーンに行くんじゃなかったのか?」

「行こうと思ったけど、キリト君も連れて行くんだったら、中立域の方がいいからね」

「何で俺が行くなら中立域なんだ?スイルベーンのほうが近いのに?」

 そう言うとリーファは、ため息を吐きながら振り返る。

「本当に君達は何も知らないんだね。ゲツガ君はケットシーだから仲のいい種族だから攻撃されないかもしれないけど、スプリガンの君は攻撃されても文句言えないんだよ」

「リーファがいれば大丈夫だろ。それにスイルベーンって綺麗らしいからさ。見てみたいんだよ」

「そこまで言うなら、いいけど命の保障はないわよ」

「おう」

「キリトもこう言ってることだし、行こうぜ」

「そうね、じゃあ私の後についてきて」

 そう言ってリーファは飛び立つ。キリトとゲツガはその後についていく。リーファはゲツガとキリトを配慮してか控えめなスピードであった。

「もっとスピードをあげてもいいぜ」

「ああ、どれぐらい出るか試してみたい」

「ほほう」

 リーファはニヤッと笑うと翅を鋭角に畳んで、ゆるい加速に入っていった。ゲツガもそれを真似て翅を畳むと加速した。スピードがどんどん上がっていくごとに耳元で風切り音が唸る。

 しばらく加速し続けていると隣にいるユイが疲れてきたのか少しずつスピードが落ち始めていた。尻尾を翅の動かした時と同様の感覚で動かしユイを掴む。その時、変な感覚がしたが気にしなかった。手を動かしてユイを掴むと胸ポケットに入れる
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