第九十話 巫女の秘密
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あるんだな」
「つまりは」
「そういうことだよな」
「ねえ」
「そうだ」
まさにその通りだというのだった。
「どれだけの意味を持つか」
「巫女誕生の神託が下るのは」
アルマナの話が続く。
「帝国の歴史の中でも百数十年ぶりのことでした」
「そんなにかよ」
「百数十年って」
「そこまで」
「そんなに間隔が」
「それはつまり」
また話すアルマナだった。
「創世神ズフィルードの加護が」
「それがか」
「どうなるんだ?」
「一体」
「帝国全土にあまねく降りることと同義なのです」
こう話すのだった。
「そういうことなのです」
「けれど生贄だから」
「自分の生命は」
「だよなあ」
「絶対にな」
「捧げるってなあるよな」
「巫女はです」
だがアルマナは彼等に話した。
「臣民の希望を集める存在であり」
「よくある話だよな」
「だよな」
「古代なんかにはな」
「付きものの」
「そんな話だよ」
「創世神の寵愛を受けて永遠を生きる神の子なのです」
アルマナは話していく。
「貴方達がその力で地球の人達を守るようにです」
「それと同じ?」
「つまりは」
「そういうことなんだ」
「私もその身によって」
アルマナは話していく。
「バルマー帝国に繁栄をもたらすことができるのです」
「話はわかったわ」
ここまで聞いて言うセレーナだった。
「けれどね」
「けれど?」
「科学的には私達よりずっと進んでるバルマー帝国がね」
こう言うのであった。
「そんな風習が残ってたなんてね」
「そのことだが」
またルリアが出て来た。
「話させてもらおう」
「ええ、じゃあ」
「御願いします」
「地球人から見ればだ」
ルリアはその話をはじめた。
「風習などという言葉で片付けられるようだな」
「ええ、それは」
「その通りです」
「俺達の中じゃ」
実際に彼等もこう話す。そしてだ。
ダバ達もこう言うのだった。
「ペンタゴナにはそんな風習はな」
「ええ、もうないわ」
「聞いたこともない」
ダバにアムとレッシィが答える。
「今そんなのが残ってるなんて」
「有り得ない話だ」
「グラドスでもです」
エイジも話す。
「そんなことはもう」
「私は知ってはいた」
バルマーの中枢にいたマーグはだった。
「だが。巫女の存在は中々公にはされない」
「つまり秘密だったんですね」
「それだけ」
「そうだ。アルマナ殿とは実際に会ったことがなかった」
「そうですね」
それはアルマナも認めることだった。
「私も。マーグさんとは」
「会ったことがなかったな」
「はい、そうです」
「生贄だとは聞いていたがな」
そこまで秘密の存在だったというのだ。そして
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