第八十七話 降臨!!ジェネシックガオガイガー
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第八十七話 降臨!!ジェネシックガオガイガー
降臨!!ジェネシックガオガイガー
闇の中でだ。凱は自問していた。
「何故だ」
こう。己にだ。
「何故戦う。もう戦う意味も」
己に対して問い掛けていく。
「勇気ある誓いも。全て失われたというのに」
「ううん、それはね」
「違うわ」
その彼にだ。二人が答えてきた。
「何も失われてはいないよ」
「凱、貴方は一人ではないわ」
「護、命」
彼等だった。凱に語り掛けてきたのは。
「俺は・・・・・・」
「思い出して、凱兄ちゃん」
「そうよ」
二人の言葉は何処までも優しい。
「あの日のことを」
「皆で誓いを立てたあの日々を」
「凱兄ちゃんの信じた誓いは」
護はそのことを凱荷は為す。
「皆と一緒に戦った時は」
「あの時間は」
「無意味なものなんかじゃないんだ」
そうだというのである。
「絶対に」
「しかしあのカインが」
凱は護のその言葉を否定しようとする。
「あのカインが。俺に生命の力を与えてくれたカインが」
「信じて」
護の言葉には切実さもあった。
「三重連太陽系が昇華された時」
「あの時か」
「Gストーンはもがきあがく生命の力として造られたんだ」
「護・・・・・・」
「私に生きる希望を与えてくれた人」
命もだった。
「凱、貴方よ」
「命・・・・・・」
「僕はね」
護はまた彼に語り掛ける。
「生命を護る為に生まれてきたから」
「俺は」
そして凱は。自分から言った。
「生命を奪うものと戦う為に生きてきた」
「その凱を助ける為に」
命が言うのはこのことだった。
「私も生き続ける」
「だから」
護は。また凱荷は為した。
「戦う、凱兄ちゃん」
「護・・・・・・」
「本当の勇気を見つける為に」
「本当の勇気・・・・・・」
「ええ、一緒に戦いましょう」
命も護に続く。
「真実を探しに行こう」
「俺をまだ」
凱はその二人の言葉を聞いて呟いた。
「凱兄ちゃんにしかできないことなんだよ」
「俺にしか」
「そうよ、だって凱は」
命も護もだ。二人で言った。
「勇者なんだから!」
「俺をまだ」
その凱はだ。まだ立ち上がっていなかった。
「勇者と呼んでくれるのか。複製とはいえ」
「あの時だね」
「あの時のことを」
「そうだ。仲間達を救えなかったこの俺を」
「皆が自分の生命を犠牲してでも護ろうと思ったもの」
「それはね」
「凱兄ちゃんがね」
「貴方が皆に教えてあげたものなのよ」
「それは」
「勇気よ」
その言葉を聞くとだった。凱の心が遂に動いた。
そうしてだ。彼は言った。
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