第八十五話 ベスの選択
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第八十五話 ベスの選択
黒髪のだ。流麗な顔立ちの男がそこにいた。
「それではここにだな」
「はい、そうです」
「ジュデッカ=ゴッツォ様」
見ればだ。その男はジュデッカ=ゴッツォ達と全く同じ顔であった。
「ロンド=ベルがいます」
「そしてバッフ=クラン軍もです」
「双方がです」
「好機だ」
ジュデッカ=ゴッツォはそうした報告を受けて述べた。
「今こそな」
「双方を倒すですね」
「その好機だと」
「そうだ。それではだ」
彼はだ。あらためて命じてきた。その命令は。
「全軍戦闘用意」
「はい」
「わかりました」
「どちらも一気に叩く。いいな」
「わかりました、それでは」
「今より」
こすいてだった。彼等はすぐに攻撃にかかった。そして。
バッフ=クランの戦艦ドロワ=ザンがあった。その艦橋でだ。将校の一人がハルルに報告していた。
「ハルル様」
「どうなったか」
「はっ、できました」
将校は敬礼してから彼女に述べた。
「時空の歪みを突破できました」
「そうか。それではだ」
「はい、あの星のです」
「いるのだな」
こう言う彼女だった。
「ロゴ=ダウの異星人と巨神が」
「どちらもです」
こう答える将校だった。
「先遣隊からの戦闘の報告が入っています」
「わかった」
また答えるハルルだった。
「それではだ」
「僥倖だ」
(だが)
ハルルは今心の中でも喋っていた。
「それはな」
(あの巨神のお陰でダラム=ズバと再会できた」
「一度は見失いながらも」
(巨神の力で)
心の中での言葉は続いていく。
(ダラムは死んだ)
このことがであった。
(私はダラムの死に顔を見られなかった)
心の中で悔悟していた。
(再度の言葉を聞くこともできなかった。それが)
実際に心の中で呟いた。
(悔いだ)
だがそれは心の中に隠してだった。将校に話すのだった。
「こうして再び発見できたことはだ」
「僥倖ですね」
「その通りだ。この機はだ」
どうかというのだった。
「逃すわけにはいかぬ」
「それではです」
ハンニバルもいた。彼の言葉だ。
「ハルル様、ここは」
「攻撃だ」
ハルルもまた命じた。
「わかったな」
「心得ました」
すぐに応えるハンニバルであった。
「では全艦で以て」
「うむ」
「攻撃を仕掛けます」
「そうするのだ」
こう決めたその時にであった。またハルルのところに報告が来た。
「ハルル様!敵です!」
「敵だと」
「はい、こちらに接近中の艦隊があります」
「となるとだ」
ハルルはその報告を聞いて述べた。
「我々とほぼ同時にこの宙域に来たか」
「それで間違いないかと」
「
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