第八十四話 勇者王、最期の刻!
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そのものについての言葉だった。
「何者かの意志」
「意志!?」
「意志っていうと」
「それもとてつもなく巨大な意志が働いているように思えるのです」
「まさかそれが」
「アポカリュプシス?」
「その」
彼等は戦う前に考えるのだった。そうせざるを得なかった。
そしてだ。命はだ。一人残ってだった。
「凱、貴方はもう」
彼のことを考えていた。
「私はかつての戦いで機界新種によって無敵の生命体と化した」
このことを悲しい顔で語るのだった。
「その時の浄解によって私もセミ=レヴォリュダーとして生まれ変わっていたの」
今その事実を呟く。
「そのお陰で一度はパレッス粒子に侵食されたけれど」
しかしなのだった。
「自己修復することはできたわ」
そして。
「私は最後の希望を追いかけてみる。貴方の意志を受け継ぎたいから」
そうして歩みはじめる。そこにだった。
緑の光が来た。それは。
「!?まさか」
「やっぱり」
「護君・・・・・・」
彼だった。光になり来たのだ。
「本物の護君ね」
「命姉ちゃん・・・・・・」
護もまた彼女に応える。
「今まで何処にいたの!?皆心配したのよ」
「御免なさい・・・・・・」
命の咎める声には項垂れるしかなかった。
「凱が、今は・・・・・・」
「凱兄ちゃんだけじゃない」
護は項垂れたまま言う。
「戒道も」
「戒道君まで・・・・・・」
「命姉ちゃん、急ごう」
それでもだ。彼は言った。
「もう僕達に残された時間は僅かしかないんだ」
「僅かって・・・・・・」
今また戦いがはじまろうとしていた。決して終わりではなかった。最後の希望への戦いだった。
第八十四話 完
2010・12・22
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