第八十二話 相応しい末路
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救いに行って来るよ」
そうするというのである。
「もうね。グラドスでの戦いは終わったしね」
「それでなのね」
「うん、行って来るから」
姉に対して微笑んで話すのだった。
「今からね」
「そう。それじゃあ私達は」
「このグラドスをだね」
「まずはバルマーから独立するわ」
そこからだというのだ。
「そうしてそのうえでね」
「新しい道を歩むんだね」
「バルマーの下で選民思想に染まっていたこそこそが誤りだった」
ゲイルも気付いていることだった。
「だからそれから脱却する為にもだ」
「その為にも」
「そうだ。我々は独立する」
彼は言い切った。
「そうして自分達の力だけで正しき道を歩むのだ」
「そうしていくつもりよ」
ジュリアもまた言う。
「だから。私達は」
「わかったよ」
エイジは微笑んで二人の言葉を認めた。
「じゃあ僕達は離れた場所からね」
「ええ、見ていて」
「これからの我々を」
「そうさせてもらうよ。それじゃあね」
こう別れの挨拶をしてだった。エイジは今は姉達と別れた。そうしてそのうえでグラドスを発ち三連惑星へと向かうのであった。
それは当然ロンド=ベル全軍もである。その彼等がだ。
「しかしな」
「そうね」
「何ていうかね」
まずはこうしたやり取りからだった。
「グラドス人にもいい人がいたって」
「ゲイルさんやジュリアさんみたいな人がいるんだって」
「それがわかるなんてな」
「思わなかったわ」
「だよなあ」
皆あらためてこのことを話すのである。
「ゴステロみたいな奴ばかりじゃなかったんだ」
「普通の人だって沢山いたし」
「他の星の人間や文化を受け入れる人もいる」
「そうだったんだ」
「そして」
そうしてだった。アルマナとルリアのことも考えて話すのだった。
「あの二人だってね」
「バルマー十二支族の人達でも」
「ああいう人達だっている」
「そういうものか」
「そういえばな」
そしてだ。トウマがあることに気付いた。
「バラン=ドバンだって特にな」
「そうね。あの人は」
ミナキも彼のその言葉に頷く。
「人間としてはね」
「見事な武人だよな」
「それは間違いないわね」
「どの星の人間も同じなんだな」
トウマはあらためて言った。
「いい奴もいれば悪い奴もいる」
「そういうことなのね」
「それでだよな」
また言うトウマだった。
「色々なことを考えていかないとな」
「いけないわよね」
「ああ、そう思うよ」
「どの者の心にもだ」
ゼンガーも言う。
「善と悪がある」
「その二つがですか」
「同時にある」
「そうなんですね」
「そうだ。至極稀にどちらか一方が完全に勝っている場合もある」
そうした人
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