第八十話 講和成立すれども
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第八十話 講和成立すれども
ジュリアはだ。こう話すのだった。
「私の考えはです」
「はい」
「講和ですね」
「そうです」
その通りだとだ。ロンド=ベルの面々に答える。
「そしてこれまでのグラドスの方針は全て捨てます」
「そして融和路線ですか」
「全ての文化、文明に対して」
「グラドスは間違っていました」
ジュリアはこのことも言った。
「これまでの。抑圧政策や虐殺は誤りでした」
「それはいいんだけれどな」
ディアッカが出て来て言う。
「それは」
「それはといいますと」
「だからだよ。あんた達のしてきたことをな」
ディアッカはこのことをジュリアに言うのだった。
「認めてな」
「はい」
ジュリアの返答は清らかなものだった。
「グラドスは誤っていました」
「それを認めてか」
「グラドスはその行いを正さなければなりません」
そうだというのだった。
「それがこれからの私達の務めです」
「謝罪しろとか強要するつもりはない」
イザークもそれは否定する。
「だが。注意しておくことだ」
「それか」
ゲイルも彼が何を言いたいのかはわかっていた。
「そうして何かを強要する者がいてもだな」
「おかしくはない。人に謝罪を強要する者はだ」
イザークはその言葉を続けてきた。
「いるからな」
「そうですね。そしてそうした人は」
ニコルも言う。
「その魂胆によからぬものがあるものです」
「自分は絶対に謝罪などしない」
アスランも出て来た。
「何があろうともな」
「そうした奴には注意しろよ」
ディアッカはまた彼等に話した。
「それはな」
「わかっている」
ゲイルが答えた。
「それはだ」
「ならいいがな。じゃあな」
「話を続けるか」
「そうしてくれ」
ディアッカはここで一旦引っ込んだ。そしてだった。
そのうえでだった。ジュリアはまた話すのだった。
「貴方達はそれでなのですね」
「その通りだ」
ロジャーが答えた。
「君達との共闘を申し出たい」
「グラドスの市民達の為に」
「君達にとってはとても信じられないことだな」
「はい」
それは否定しないジュリアだった。
「やはり。とても」
「それはわかる。しかしだ」
「信じてよいというのですね」
「むしろ信じて欲しい」
これがロジャーの言葉だった。
「グラドスの市民達の為だ」
「一つ御聞きしたいのですが」
ジュリアはそのロジャーを見て問うのだった。
「私達がしたことを知っていて」
「そうして助けることか」
「それは何故ですか。その様なことを」
「我々が戦う理由はだ」
ダイテツだった。
「それは人々を護る為だ」
「だからですか」
「そうだ、だから
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