第八十話 講和成立すれども
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「戦犯とかどうなるんだろうな」
「いや、グラドスのやったことって戦争犯罪じゃないからな」
「それとは別の犯罪行為だからな」
「虐殺とか文化破壊って」
「どうなるんだ?」
この問題について話されるのだった。
「戦争犯罪じゃないから」
「そっちは一般法での問題になるけれど」
「それに問われてる連中はどうなるんだ?」
「一体」
「そのことだが」
ゲイルがだ。このことについてもロンド=ベルに説明してきた。
「そうした者は殆どがル=カイン派に行ってしまった」
「裁判に問われて処刑されるよりはってことか」
「それでか」
「向こうに行った」
「そういうことなんだ」
「その通りだ。それでだ」
こう話すのであった。
「彼等の殆どはそちらに流れた」
「じゃあ残りは?」
「あっちに流れなかった人は?」
「どうなったのかしら」
「全員裁判にかけられ罪を償った」
ゲイルは簡潔に述べた。
「そうなった」
「じゃあそっちの問題は」
「ル=カインを叩き潰せばそれで終わり」
「簡単になったんだな」
「その通りだ。ル=カインもまた同じだ」
彼もだというのだ。
「犯罪行為に問われている」
「あいつはなあ」
「ゴステロも酷かったけれどな」
「あいつが指揮官だったし」
「率先してやってたし」
このことをだ。ロンド=ベルの誰もが覚えていた。
それでなのだった。彼等も言うのだった。
「じゃあ。そこに集まってるのなら」
「もうその時にね」
「まとめて成敗してやるか」
「その犯罪者共を」
最早だ。彼等の中でル=カイン派は戦士でも軍人でもなかった。忌むべき犯罪者、それ以外の何者でもなくなっていたのである。
そうしてだった。待っているうちにであった。
そのプロトデビルン達が来た。指揮官はやはり。
「ふふふ、ここに来ていたか」
「ああ、また美野郎か」
「やっぱり来たな」
「あのでかいのも」
「いつも一緒なんだな、本当に」
ロンド=ベルの面々の言葉はクールだった。
「で、ここに来たか」
「いよいよ本星を狙いに」
「その通り」
ガビルからも答えが返ってきた。
「ここで勝つにしろ負けるにしろだ」
「最後の戦いか」
「そういうことね」
「この方面の戦力はこれで終わりだ」
ガビルからの言葉だった、
「だからだ」
「それでか。ここでの決戦ってことか」
「それを挑みに来たのかよ」
「私達に」
「御前達がいるとは知らなかった」
これはガビルの計算外のことだった。
「だが。それでもだ」
「戦う」
「そう言うんだな」
「つまりは」
「如何にも。そして」
さらにだ。ガビルは言ってきた。
「決戦美、今ここに!」
「ガオオオオオオオオン!」
グラビルもであった。
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