第七十九話 グラドスの聖女
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だった。
「そしてそれによってだ」
「世界を変えられる」
「全てを」
「その通りだ。その二人の巨人はだ」
ゴヤの話に戻った。
「戦い、殺し合うだけではなかったのだ」
「手を握り合うこともできた」
「それができたんですか」
「それは地球とグラドスなのだ」
そうだというのであった。
「我々の関係はそうなのだ」
「そういうことですか」
ノリスはサンドマンの話を最後まで聞いてから述べた。
「殺し合うだけではない」
「その通りだ。私も今まで気付かなかった」
サンドマンの今の言葉には自責があった。
「グラドスは滅ぼすしかないと思っていた」
「いや、それはもう」
「ロンド=ベルでも殆ど全員だよな」
「ああ、そうだよな」
「そう思ってましたよ」
他の面々も出て来てだ。そうして言い合う。
「グラドスだけはって思って」
「もう許せないと思って」
「それで」
「今まで戦ってきたから」
「しかしそれは間違いだった」
サンドマンは話した。
「手を握り合うこともできたのだ」
「だからですね」
「今、こうしてグラドス軍と一緒に戦うんですね」
「和解して」
「そういうことだ。わだかまりはある」
それは消せなかった。どうしてもだ。
「しかし。それでもだ」
「ロンド=ベルとして」
「武器を持てない人の為に」
「今は」
「そういうことだ。それではだ」
「ええ、行きましょう」
「本星に」
彼等はグラドスの本星に向かうのだった。旅路は静かなものだった。
だがその中でだ。ミサトはマリューと共に飲みながら話をしていた。
「ねえマリュー」
「どうしたの?」
「最近あれじゃない?」
ビールを飲みながらマリューに言うのだった。
「ビールのおつまみだけれど」
「今日はチヂミね」
「何か油っこいのが多いわよね」
そのチヂミを食べながらの言葉だった。
「昨日はお好み焼きだったし」
「その前は焼き餃子で」
「さらにその前はハンバーガーでね」
「カロリー多いのばかりね」
「太りそうね」
そしてこんなことも言う。
「こりゃまずいかも」
「確かにそうですよね」
エクセレンもいる。当然彼女も飲んで食べている。
「ビールって油っこいものが合いますしね」
「けれどそれが毎日だと」
「やっぱりまずいわよね」
「ですから」
アクアもいた。やはり飲んでいる。
「明日は枝豆にしません?」
「枝豆?」
「あっさりとなのね」
「はい、それだとカロリー少ないですし」
だからだというのだ。
「それでどうですか」
「いいわね、それね」
「明日は枝豆ね」
「決まりですね。じゃあ明日は枝豆で」
「そして明後日は」
エクセレンはさらに話を進ませた。
「お豆腐なんてどう?
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