第七十七話 バルマーの巫女
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」
「シティからは」
ロンド=ベルの面々はこのことも話した。
「それじゃあ監視でも充分過ぎる程だし」
「処刑なんてしたらそれこそ」
「ねえ」
「そもそもだ」
レーツェルが二人に言ってきた。
「ここにもバルマーの者がいるな」
「同じということか」
「如何にも」
レーツェルもルリアの言葉に答えた。
「その通りだ」
「それでなのか」
「その通りだ。そしてだ」
「うむ」
「君達のマシンは預からせてもらう」
それはだというのであった。
「小型艇もだ。それはいいな」
「当然のことだな」
それには驚かないルリアだった。
「逃げられないようにということだな」
「そういうことだ。もっとも」
レーツェルはここで二人を見て言った。
「その心配もないようだがな」
「我々が逃げ出さないということか」
「君達は既にバルマーから脱出している」
レーツェルはこのことを指摘した。
「それでここまで来たな」
「その通りだ」
「何故脱出したか」
レーツェルはこう続けた。
「それは問わない」
「いいというのか」
「そうだ、それはどうでもいいことだ」
意に介さないというのであった。
「だが。ここが安全だと思っているのは間違いないな」
「如何にも」
その通りだと述べるルリアだった。
「それはだ」
「ではだ。君達が逃げることはない」
レーツェルはまた言ってみせた。
「逃げても行くあてがないのだからな」
「そういうことだな。ではだ」
「うむ、それではだ」
こうしてだった。二人は監視付きでシティ7に留まることになった。そしてだった。
その監視がだ。問題なのだった。
「さあ、テレビだ」
「そうですね。もうすぐですよ」
「ゲキガンガーはじまるぜ」
ダイゴウジにアキト、それにサブロウタだった。三人は二人のいる屋敷のリビングでだ。テレビを観ながらこんなことを話していた。
「今週はどうなるだろうな」
「先週凄いところで終わりましたしね」
「期待できるぜ」
「ゲキガンガーが勝つ!」
「ええ、最後は絶対に」
「どういう勝ち方するかだな」
三人の頭の中にあるのはアニメだけだった。そんな彼等を見てだ。
ルリアは怪訝な顔になって言うのだった。
「あれは監視か」
「はい、監視です」
ルリもいた。彼女はルリアの横でジグソーパズルをしながら応えるのだった。
「これがです」
「そうは見えないが」
「そうでしょうか」
「それで貴殿もか」
ルリアはルリにも問うた。
「監視しているのか、私達を」
「その通りです」
相変わらずジグソーパズルをしている。
「ですからここにいます」
「とてもそうは見えないが」
「そうでしょうか」
「全くな。若しもだ」
「はい、貴
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