14部分:第一幕その十四
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「こんなものには」
「あれっ!?」
ここで家の中にバジリオがやって来た。すぐに家の中の只ならぬ様子に気付く。
「どうされたのですかな」
「いつもこうなのよ」
ロジーナはわざと泣いてみせた。勿論嘘泣きである。
「私に圧政を敷いて。この圧政者」
「人聞きの悪いことを言うなっ」
圧政者と言われてはインテリゲンチャであるバルトロとしては黙ってはいられなかった。
「わしの何処が圧政者なのだ」
「だってそうじゃない」
ムキになって言い返すロジーナであった。
「本当に。圧政者で」
「まだ言うのか」
「圧政者は許せないな」
伯爵も参戦してきた。にこにこと笑いながら。
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