第一部 全ての始まり
第三話 デスゲーム開始後〜人々の関わり〜
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いた。
「イヤ……。なに、さっきのショータイムの時、あの状況でお前が《笑って》いたから
気になって来ただけだ。まあ、思ったより面白い男だったけどな。キョウヤ。」
「それはどうも……。ん?今キョウヤって……?」
「イッツ・ショウタイム。……楽しめよ。このゲームを。」
俺がプーに目を向けると、もう行ってしまった後だった。
「イッツショウタイム……ねえ。」
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【ナンバー02―狂人と少女―】
《サイド・シリカ》
怖い。
怖い怖い怖い。
私は、群衆の中から必死に出ると、通りの路地に隠れた。
ついさっきまで、このゲームを楽しんで、景色を眺めてたのに……
数分で、このゲームで、人も心も変わってしまった。
「わたし…どうしたらいいの……」
座り込むと、私は涙がこぼれないように上を向こうと―――
と、突然角から女の子が出てきて、わたしの足につまづいた。そのあと、派手にこけて。
・・・
「いたたたたた……まいったなあ…」
「だ、大丈夫ですか!?」
「ああ…うん。大丈夫だよ。ごめんね。」
その子は、女の子にしては少し声が低めで、不思議な子だった。
「君こそ大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です。」
「……あなたは、怖くないの?」
「怖いよ。怖くて逃げたくなるほどに。
まあ、君もこんな所にいるより、宿にでも逃げ込めばいいと思うよ。」
すると、その子はすぐに走り去ろうとする。
「あの!あなたの名前は何?」
「僕の名前はキョウヤ。じゃあね。」
彼が走り去ったあと、私はなぜかさみしくなった気がした。
あのあと私は、広場へ戻ろうとしたのだけど……
「帰り道、どこだっけ……?」
帰り道が分からなくなっていた。
どうしよ……と思いつつも、私は進んでいく。
日も沈み、だんだん暗くなっていく中で、私は心配になった。
突然、「よう、お譲ちゃん……帰るところが分からないのかね?」
二、三人の男の人に声をかけられた。
「いえ大丈夫です……」
私はすぐに駆け足で逃げた。
だけど、相手はこの街を知り尽くしているみたいで、私は袋小路に追い詰められてしまった。
「こっちも……あっ!」
「おとなしくしな……金品を出せば何とかしてやるよ…ゲヒヒヒ…。」
「止めて!放してください!」
「どうだかねえ…くふふふふ…」
私は捕まえられた。
もうだめだ…そう思った時、なぜかキョウヤちゃんの顔が思い浮かんだ。
「そこまでにしておこうか
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