第一部 全ての始まり
第三話 デスゲーム開始後〜人々の関わり〜
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《これは、デスゲーム開始直後のお話。》
【ナンバー01―狂人と凶人―】
「いや…帰してえ!!帰してよお!!」
「ふざけんな!!俺は約束があるんだぞ!!」
俺―こと矢恵梨桔梗―キョウヤは、再び、始まりの街の広場へと戻ってきた。
広場は、未だに嵐となっている。
(これからは地獄になる……その前に一人でも死にそうなやつを救うか。)
別に慈愛の心でしているわけでも、優しい心でしているんじゃない。
ただ、俺は何となくしななければならないような感じがしたからだ。
叫び、罵倒し、恐怖し、号泣し、怒り、嘆き、苦しむ人々―――
この状況……いつになったら収まるか。
と、そんなことを考えていると、一人だけ輪から外れているやつが目に入った。
どうやら、こちらを目指しているらしい。
俺は念のため、場所を移動してみた。
こっちに来るなら、話しをしてみる。
こないなら、それでよし。
……しかし、それにしてもこの状況で、冷静になっているやつは少数だけだな。
今こちらに向かっているやつも、冷静か―――あるいは《狂ッテイル》か。
そうこうしているうちに、そいつがここに来た。
「何のようだ……お前は誰だ…?」
俺はなるべく素っ気無く、無表情で言った。
そいつは、始まったばかりと言うのに、フードを被り、片手剣を装備している謎のやつだった。
「WoW……つれないな。まず人にものを言うときは、自分が言うもんじゃないか?」
「それもそうか……俺はキョウヤだ。先に言うが、始めたばかりでよくわかんねえぞ。」
「ヘエ…キョウヤ、ねえ…。覚えておくぜ。」
そいつは、人とは違った雰囲気を出していた。
「それで、何のようだ。それにお前の名前は?」
「俺の名前は…言わないでおこう。だが、仲間内じゃあPoH(プー)って呼ばれてる。」
「プーか。またあう時まで覚えとこう。と言うか、なんでキャラネームじゃないんだよ。」
そういうと、プーはクックック、と笑った。
「殺しが始まるゲームで、相手の名なんか教えられないだろ?」
「じゃあ、フレンド登録しろよ。」
と、俺が冗談半分、本気半分で言うと、
「いいぜ…その代わり、情報提供はしろよ…」
「ハア……。情報提供はしないが、連絡ぐらいはやるよ。」
「…………」
プーは答えなかったが、俺のフレンド登録を見て、
「?……お前、男か?」
「お前もかよ……ああ、こんなのでもれっきとした男だよ。」
女だと思われていたのは、ここだけの話だ。
「…で、何のようだ?」
俺は、さっきからずっと気になっていたことを聞
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