強者との戦い
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らの斜めの一閃。
「はあっ!」
その攻撃に対して、相手は真上からの振り下ろしで迎撃した。
「くっ」
一瞬だけ鍔迫り合いになるが、相手の方が上からの攻撃で、更に力も強いのですぐに後ろに下がった。
相変わらずの振りの重さに一瞬顔をしかめたが、そんなことを気にしている時間はない。だから今度は素早く相手の左後方に回り込み、剣を斜めに交差させるように右手と左手を交互に振った。
「まだまだだな」
「なっ……!」
だが、その攻撃は見もせずに棒で止められた。
これにはさすがに驚いたが、すぐに気を取り直して両手の剣を目で追えないような速度で振った。しかし一切無駄のない動きで全てを避け、弾かれる。
──このままじゃあ、絶対に一撃たりとも決められない。
剣を振る手を休ませずにそう考える。すると冷静にならならないといけないことがわかっていても、焦る気持ちがどんどん湧き出す。
僕はそれをなんとか抑えながらも、一瞬で十通り以上のパターンの対処法を考えたが、どれも樫明さんに止められてしまうのが目に見えている。
もっと発想を変えて、誰も考えないようなことをしなくては、と思うのだが、何も閃かない。
そうして悩んでいると、樫明さんは僕の心の迷いを察したのか、強く踏み込んで棒を振り抜いてきた。
「っ!」
それを後ろに跳びながら、両手の剣でなんとか受け流す。
──考えすぎた!
そう思いつつも、更に後ろに跳んで相手との距離を取った。
今の攻撃を受けてしまったからには、もうそう長くは戦えないだろう。そうなると、やはりここは相手の意表を突いて一発逆転を狙うしかない。
そう思って素早く辺りを見渡すと、近くの道場の壁が目に入り、瞬く間に閃いた。
──これだっ! これしかない!
そう心の中で叫んだ時には、既に壁に向かって走り出していた。そして地面を蹴り、壁に足が触れた瞬間に縮地をして、自分に出せる最大速度で壁から相手の真横に動き、両手の剣を振り──
爆弾が爆発したかのような轟音を響かせて、僕が吹っ飛んだ。
そのまま地面を二回バウンドし、道場の端の壁に当たってやっと止まった。
「か、はっ」
強い衝撃のせいで上手く呼吸ができない。
「確かに今の動きはよかった。普通のやつならまず間違いなく倒せる動きと速さだった。……だが、俺には届かない」
そう言われて素直に嬉しかったが、同時に悔しさも感じた。
「もう終わりでいいな?」
その気遣いの溢れる優しい言葉が、僕の負けず嫌いな心を刺激したので、震える足に鞭を打って無理矢理立った。
「まだっ、はあっ……やります」
「ほう、まだ立つか。……いいだろう。だが、これ以上は怪我をしても知らないぞ」
「わかってます」
そう言って少し距離を取った。
体はもうと
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