第64話 =橋上での激戦!=
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「…なんなんだ、あれ?」
俺は目の前に立ち塞がるその名のとおりの壁を見て思わず呟いていた。うしろの方から追いかけてきているだろうサラマンダー隊が放った魔法らしいのだがキリトの斬撃を受けたのにも関わらずカツーンと甲高い音を立てただけで傷1つついていないのだ。リーファが言うには土魔法の障壁だから物理攻撃で与えられるダメージは皆無らしい。
「攻撃魔法……さっき俺が使ったやつだと何発くらい?」
「そうね…あれだと多分、100は軽く超えるわね」
まさかの3桁にそんなにMPも残っていないし、うしろから血の色をした鎧をまとった集団がぞろぞろと近づいてくるのでそんな余裕も無い、ということで土壁壊すという案は一瞬で破棄された。
「飛んで回り込む…は無理、か…。湖に飛び込むのは?」
「ナシね。さっきも言ったけど、ここには超高レベルの水竜型モンスターが棲んでいるらしいわ。ウンディーネの支援無しに水中戦するのは死にに行くようなものよ」
「じゃあ…あの集団とぶつかって勝つしか、この先にいけないってことか」
鞘から馬鹿に長い剣を抜いて肩に担ぐ形で構える。
「リクヤ君のいう通りなんだけど…ちょっとヤバいかもよ…。サラマンダーはこんな土魔法を使えるってことはよっぽど手練のメイジが混ざってるんだわ…」
メイジとの戦いは俺とキリトは未経験だ。ただでさえそれで結構辛いのにそれが12人、圧倒的に不利だ。
「リーファ、リクヤ…」
「解った。リーファ、うしろで支援頼める?」
キリトの言いたいことがわかったので出番の無い刀を再度納刀しリーファに伝える。ここにいる全員、こんな狭い通路での共闘は逆に味方を傷つけることにもなりそうなのでほぼ不可能。そうなると前衛1里に後衛2人の陣形がちょうどいい。リーファも納得してくれて俺とともに後ろに下がる。
「じゃあ、行くぞ!!」
俺の言葉にキリトは剣を構えて一気にサラマンダーとの距離をつめ、リーファは後々効果のある回復魔法の詠唱を開始する。
「鶏足、刃の如く!…シャープネス!!」
俺も詠唱が完了し、サラマンダー軍の前衛と思われる3人に斬りかかる直前で攻撃アップの支援術が完成、キリトの攻撃をブースとさせる。ただ、この術は効果時間が普通の付加魔法に比べて極端に短い。それでもキリトなら楽勝だろうと思っていたら…
「…セィっ!!」
ガァーーンッ!!
「……え?」
その掛け声とともに繰り出された攻撃に3人は大きな盾に身を隠しその盾突き出すことで阻まれて耐えられてしまった。HPバーを確認すると見た目ではわずかに後方に動いただけだったが少しはバーが減っていることに少し安心、このままいけば貫通できる、と思ったのもつかの間、
敵の魔法がその盾プレイヤーを緑の光で
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