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帝国陸軍
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「横浜基地特殊任務部隊A0-1所属シルバ・アルザーク少佐です」
使い慣れない敬語に強い違和感を感じる。初めてする敬礼も上手く出来ているのか、と言う不安が生まれる。
「始めまして。帝国陸軍中佐、巌谷 榮二だ。恥ずかしながら技術廠・第壱開発局副部長を勤めている。どうぞ座ってくれ」
「ッハ!失礼します」
今喋っているのは本当に自分なのかと疑ってしまう。しかし、初対面の印象は重要だ。此処帝国に来るまでの間もボロを出さないように常に気を張り詰めていたが、この人の前に立つのには更に気をつけなければならない。
…香月から俺の態度は目上の人に対するものではない、と直接言われてしまったからな…。そう言われても長年この喋り方しかした事がないのだから、仕方がないだろうに。寧ろ二日で片言ながらも敬語を使えるようになった俺を褒めて欲しいぐらいだ。
「話は横浜基地の副指令から聞いているよ。XFJ計画を横浜基地で行いたいそうだね」
「はい。恐縮ながらも言わせて貰いますと、あなたが提案したXFJ計画は中々に良い結果を出せていないとお聞きしました」
俺の言葉に巌谷の表情が強張る。
それもそうだ。初対面の相手にいきなり自分が提案した計画が上手くいっていないと言われたのだから。しかし、それを真正面から指摘し表面に出した以上、最早XFJ計画が上手くいっていないのは確定した。
この人も計画が上手く進まない事に不安が生じ始めているのだろう。でもなければ俺の言葉を聞いて、それを表に出すようなへまを初っ端晒す訳もない。出だしは上々だ。
「…それで?」
「私が所属する横浜基地は現在新概念OSを作成しており、それに対応する戦術機を求めています。そして今回知ったのがXFJ計画」
「ふむ、その新概念OSが交換条件と言う事かな?」
「話が早くて助かります。ですが、此方が其方にもたらすものは新概念OSだけでありません。それ以外にも強化フレームや強化外骨格など、今現存するパーツの性能を超える物も数種類製作に成功しており、新武装も開発しております」
この話は決して嘘ではない。この数日間の間に香月達の血が滲む努力により、ACに使われている技術を使用し、今現存するパーツの性能を上回るものを作ることが出来ている。
武装に関しても既にレーザー兵器、グレネード、バズーカなどと言った新武装の目処は立っており、後は設計図を作り、それを基に組み立てていくだけだ。最も、その後に綿密なテストなどが必要になってくるが。
しかし、最初に言ったフレームなどは軽量化の成功に並び、強度の増加に成功している。つまり戦術機の機動性を落とすことなく、防御力を上げる事に成功したのだ。ACにはPAがあるとしても元々の装甲もかなり厚いからな…俺
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