第56話
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て、これはあなたの制服です。
基本的に休日だろうとこの制服を着てください。
あなたは一時編入とはいえ常盤台の生徒になりますので。」
「分かりました。」
封筒と制服の入った袋を受け取ると理事長はにっこりと笑いながら言う。
「折角ですから早速この制服を着ていただけませんか?
私も男性の常盤台の制服を見るのは初めてなので。
隣の部屋で着替えても構いませんので、よろしいですか?」
「ええ、構いません。」
制服を持って隣の部屋に移動して制服に着替える麻生。
少しして常盤台の制服を着た麻生を見ると、理事長はまぁ、と言葉を洩らし、美琴は言葉が出なかった。
灰色のズボンを履き、半袖の白いシャツに袖無しのサマーセーター 、それに赤いネクタイをつけている。
ネクタイやズボンを除けば女子の制服とはほとんど変わらないのだが、常盤台の制服をちゃんと着こなしている麻生に美琴は言葉が出なかった。
そう似合っているのだ、それもかなり。
これを始めて見た人は常盤台が女子中学校である事を知らないのなら常盤台の生徒です、と言われたら信じてしまうだろう。
「良く似合っていますよ。
そうですね、折角ですし今日からその制服で過ごしてください。
今頃、他の学校や我が校にもあなたの事について話がされている筈ですので、通報などされる事もないでしょう。
授業は明日から、今日は美琴さん、あなたがこの「学者の園」を案内してください。
出席に関してはこちらで何とかしておくので。」
「・・・・・分かりました。」
複雑そうな顔をしながらも美琴は了承する。
麻生は一礼をして理事長室から出て行き、美琴も同じようについてくる。
「さて、これから色々と教えてくださいね。
美琴先輩。」
「あぁ〜!!その呼び方やめて!!
鳥肌が出てくる!!」
いつもの様に話すように麻生にきつく言い聞かせると、美琴は麻生を案内するのだった。
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