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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
運命の夜の先へ
一日の終わり
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ハンドルにぶらさげていたヘルメットとゴーグルを取り、ヘルメットを美綴に渡す。
ゴーグルをつけ、先に美綴を乗せてから俺もバイクに跨る。
「ゆっくり走るから、しんどかったらもたれててもいいぞ」
「うん…………」
軽くもたれかかってくる。
………………美綴、結構胸あるんだな。いやそうじゃなく。
だいぶ持ち直したとは思うが、まだかなり辛そうだ。
早く休ませてやるに越したことはないだろう。
(悪い、フェンサー。出来れば後ろからフォロー頼む)
(はぁ……しょうがないわね)
運転する俺では後ろの美綴のフォローは出来ないため、そこはフェンサーに任せる。
このあたりの道は入り組んではいないが坂が多い。
なるべく上り坂は避けた方がいいか。
陽が沈めば風もいっそう冷たさを増してくる。
できるならそうなる前に、彼女を家まで送り届けたい。
そうして走り出してから10分。
何も問題なく走っていたのだが、フェンサーに呼び止められる。
(あ、ダメ。落ちたわ、彼女)
「えっ!? 嘘だろ!?」
車体を端に寄せ、後ろの美綴を振り返る。
手は腰に添えられているし、彼女の重みは確かに背に感じている。
「落ちてねぇじゃん!」
(ごめんなさい、言い方が悪かったわ。また意識を失ったみたい)
「あー、そういうことか……」
(症状が悪化したわけじゃない。きっと人の温もりと背中からの鼓動を感じてたから、無意識に安心感を得て眠ったんでしょうね)
といっても、バイクでは眠った状態の彼女を運ぶのには無理がある。
「一旦家に寄るか。ここからなら然程遠くない」
(そうね。もう少し回復するまで、時間が要るでしょう)
「よし。フェンサー、美綴の後ろに座って身体固定してやってくれ」
(三人乗り? 出来るの?)
「俺と女の子二人くらいならどうにかなる」
シートの先ギリギリに座る。
キツいっちゃキツいが、無理ってほどでもない。
何とかかんとかバイクを動かして、家へと向かう。
「────あ、れ?」
「お、気が付いたか?」
ベッドで眠っていた美綴が目を覚ました。
血色は良くなったほうで、表情にも生気が戻ってきている。
台所でこなしていた料理の火を止め、彼女の近くに寄った。
「ゴメンな、寝心地悪かったろ」
「ううん、そんなことは……ここ、クロの家?」
「そう、俺の家。倒れてたおまえを運んでから、2時間くらいだ」
「私、倒れてたんだ……」
「ああ。いよいよとなったら病院に連絡しようかと思ってたが、まあ気が付いてよかったぜ」
彼女を魔術で回復させ
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