暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン13 怪奇!人造人間召喚術!
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もただ事ではなさそうだ。

「じゃあ高寺、だったか?今夜はこの寮に泊まってけよ。そのかわり、お前ブルー寮なんだろ?俺とデュエルしようぜ!!」
「ええ!?デュエル、ですか?」
「十代、ちょっと落ち着きなよ。明らかにそんな気分じゃないって様子じゃないの」
『かわいい目してんな………俺は好きなんだよな、怯えた小動物のような目をしたヤツが』
「いきなり何言ってんのこの人」
『ここで言わなきゃ男がすたる気がした。反省も後悔もしてない。でも似合わなかったろうなぁとは思ってる』
「あの、さっきから何をブツブツ言ってるんですか?」
「あ、いやいや!なんでもないよ、なんでも!」
「そう、ですか。じゃあすいません大徳寺先生、今夜だけでもここにご厄介になっても………」

 そこまで言った時にブツン、と音がして、いきなり寮中の電気が消えた。

「え、停電?」
『見事なまでに真っ暗だな』
「おい翔、隼人、そんなにくっつくなよ!」
「みなさん落ち着くのニャ、今ブレーカーを戻すのニャ!」

 そしてまた、電気がついた。こんなタイミングでいきなりブレーカーが落ちるなんて、いくらなんでも空気の読みすぎでしょ。不意打ち過ぎたわ。

「あれ?高寺どこ行った?」
「「「「…………え?」」」」

 ふと見ると、さっきまで七輪のそばにうずくまってあったまっていた高寺の姿が見えない。何かが動く気配がしてパッと振り向くと、そこにはさっきまでいなかった黒ずくめの格好をしたいかにも怪しい男が小脇に気絶した高寺を抱え、森の奥に走っていくのが見えた。

「あれって、もしかして………」
『はら、なにボサッとしてんだ!』
「急がないと危ない!追いかけるぞ、みんな!」
「う、うん!」



「え〜っと、ここは?」
「ここは、デュエルアカデミアに電気を送る送電施設なんだニャ。危ないから普段は鍵がかかってるはずなんだけどニャー」
「あ、高寺!おーい、大丈夫!?」

 金網で囲まれたそこにはいくつもの発電機っぽい建物が建っていて、その中央にはなぜか広場………そして、その奥に見覚えのあるブルー生が一人倒れていた。さっきの怪しい奴はいないみたいだけど、いったいどうなってるんだろう?と思いながら足を踏み入れたその瞬間………。

「邪魔をしないでもらおうか」

 え?………まずありえないとはいえ翔や隼人のTPOを読まないいたずらの可能性もあるので、ギギイッと音がしそうなぐらいぎくしゃくと後ろを振り返る。

「…………この声、一体どこから?」
「きききっとお化けッスよアニキ、さっさとみんなで逃げましょうよ〜」
「そ、そうなんだな。とりあえず寮まで戻った方が……」
「馬鹿野郎、高寺を見捨てる気か?俺は行くぜ!」
『よし行け清明、お前もだ!』

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