第3章 エドラス編
双大魔王
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この世界と共に歩んでこなかった私には無理だ。そしてその権利も無い。
混乱した群衆をまとめる為には悪役と英雄が必要なのだ。」
「悪役と英雄?」
「この世界を混乱に陥れた悪を晒し、処刑する者こそ英雄となり、
その英雄は民を1つにまとめる王となる。」
ジェラールはそう説明をする。
「そ・・・その英雄とは誰なんですか?」
リリーは気になって聞いてみた。
「もう気づいているだろう?」
ジェラールがそう言う。そして言った。
「エドラス王に反旗を翻し、世界の魔力を奪った私こそが“悪”。
種族間の誤解と偏見を調和できる君こそ“英雄”にふさわしい。」
ジェラールは自分を悪にリリーを英雄にすると考えていたのだった。
「世界を滅ぼした私を君が処刑するんだ。そして君がこの世界の王になれ。
混乱している民の前でこの混乱を引き起こした私を処刑するのだ。
王国軍の兵として・・・エクシードの1人として。
混乱を鎮め皆を導け。魔法の無い世界・・・新たな王となるのだ。」
ジェラールはそう言う。それに対しリリーは・・・
「あなたは本気でそんな戯言を言っておられるのかァ!!!!王子!!!!」
リリーは怒鳴ってそう言った。
「その覚悟がなければこんな事はしない。」
「断る!!!バカバカしい!!!何で俺が王子を・・・・・・できる訳がない!!!!」
リリーにできる筈がないのは確かだ。自分の故郷を助けてくれた王子を殺せる筈がない。
「君ならできる。」
「俺の何を知っているというのだ!!!!」
「君はエクシードでありながら、幼かった私の命を救ってくれた。
種族に左右される事なく命の尊さを知っている男だ。」
「あなたはその俺に十字架を背負って生きろと言ってるのだぞ!!!!」
それで、かなりの重いものであるからだ。恩人を殺しそれを背負う事はとても荷が重い。
「それを乗り越える強さを含め、君しかいないのだ。
わかってくれ、誰かがやらなくてはならないんだ。」
「だったら自分でやればいい!!!!あなたこそ王にふさわしい!!!!」
リリーはそう言う。
「私は世界を滅亡させた。」
ジェラールは自分の事をそう言った。
「世界を想っての事です!!
自分の命をかけてまでエドラスを想えるあなたの強い意志こそ、今必要なのです!!!!
滅亡させたのがあなたなら、あなたがその責任をとりなさい!!!!
それは死ぬ事では無い!!!!再びこの世界を導く事だ!!!!」
リリーはそうジェラールに言ったのであった。
「それではこの混乱は鎮まらん。」
民の混乱を鎮めるのができないとジェラールは言うのだった。
「俺が悪役にな
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