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のに警戒なんてして」
「いいよ、あんな登場した俺が悪いんだからな」
そう言うとシルフの女性は笑って近づいてくる。
「私、リーファて言うの」
「俺はゲツガ。バリバリの初心者だ」
「その割には戦い慣れしてるって感じじゃない。しかも、あのサラマンダー隊の二人をノーダメで倒したのにニュービーって言うのは怪しいんじゃない?」
にやりとして顔を覗き込んでくる。少しあわて、両手を左右に振りながら答える。
「そ、そういうのは、違反行為じゃないか?」
「まあ、そうね」
そう言ってすぐに諦めてくれたので、息を吐いて落ち着く。
「ねえ、君、この後予定ある?」
「え?ああ、特にないけど」
「そう。じゃあ、助けてくれたお礼に一杯奢るわ。どう?」
「それは助かる。俺、まだこの世界に来たばっかで知らないことがかなりあるから教えてもらいたかったんだ。とくにあの中心にある世界樹のことを知りたいんだけど」
そう言って、中心に聳え立つと思われる世界樹の方向に視線を向けた。すると、リーファは不思議そうに見た後、了承してくれた。
「じゃあ、ここじゃあれだし移動しましょうか。ケットシーだしスイルベーンに来ても大丈夫でしょ。そこで話をしてあげる」
そう言ってリーファは翅を出す。とその時、耳に小さな羽音が聞こえた。頭の上にある耳がぴくぴくと動く。数は一だが、警戒しておくべきだろう。剣を取り出し構える。
「どうしたの?」
「誰かがこっち方面に飛んできてる。数は一。サラマンダーかもしれない」
そう言うと、リーファも武器を構える。しばらくすると一つの影が見えてきて近くの場所に落ちてくる。
「いてて、これは着地がミソだな……。あら、戦闘もう終わってんの?」
そう言って現れたのは、浅黒い肌をした男だった。
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