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FAIRY TAIL 星と影と……(凍結)
悪魔の島編
EP.13 悪魔の島へ
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苦手なロキだった。ロキも、偶然聞こえた質問に答えただけだったみたいで、質問したのがルーシィだと知ると身を引いた。
 ロキの代わりに説明を引き継いだのはグレイだった。
 
「何故か顔を見られたくないらしくてな……仕事をする時はこうやってギルドの奴を眠らせちまうんだ。だからマスター以外はその顔を知らないんだと……」
「なにそれ……怪しくない?」
 
 だが、グレイの言葉に異を唱える者がいた。
 
「いや、俺は知ってるぞ……ワタルもな。ミストガンはシャイなんだ、あまり詮索してやるな」
「……珍しいな、お前がギルドにいるとは……ラクサス」
「まるで俺がいちゃ悪いみたいな言い方だな」
「そんな事言ってねえだろうが……」
 
 ギルドの二階にいた金髪、右目に傷、ヘッドホン……ラクサスだった。ワタルと会った時と違うのは葉巻ぐらいなものだろう。……顔つきはいささか狂暴になっているが。
 ラクサスの声を聞いた瞬間、未だに寝ていたナツが目を覚ました。
 
「誰……?」
「……もう一人の最強候補さ」
 
 グレイの言葉に、ルーシィは驚いた。
 因みに、ラクサスとワタルの言い合いはまだ続いていた。
 
「なんかエルザに手こずってたみたいだな……弱くなったんじゃねぇのか?」
「……試してみるか? この静電気さんよ」
「おお、いいぜ、久しぶりに捻ってやるよ……この小細工野郎が」
 
 さっきもエルザと戦ったにも拘らず、闘気を滲ませるワタルと凶暴な笑みを浮かべたラクサス……一触即発となった空気だったが……
 
「ラクサース! 俺と勝負しろーーっ!!」
 
 ナツのラクサスに対する宣戦布告に、ワタルの方が闘気を霧散させた。
 
――普通こういう時にそういう横槍入れるか……? 入れるか、コイツなら……。
 
「何だ、やんねぇのかよ、ワタル?」
「ああ……何かアホらしくなっちまった。それに、これから仕事だしな」
「ふーん、そりゃ残念」
「ラクサース! 無視すんなーー!!」
 
 あっさり引き下がったワタルに、ラクサスも牙を収め、ナツの相手をした。
 
「で……エルザにも勝てないような奴が、俺に何の用だって?」
「……それはどういう意味だ、ラクサス」
「どういう意味かって? ……俺が最強だって事さ!」
 
 剣呑な雰囲気を帯びたエルザに臆することなく、手を広げて大袈裟に言うラクサスに、ナツはまたも噛みついた。
 
「降りて来い、ラクサス!!」
「お前が上がって来い」
「上等だ!!」
 
 ナツは怒りのままに二階に上がる階段に向かおうとしたが……。
 
「……待てや、バカ」
「ワタル! は・な・せーーーー!!」
「放せって言われて放す奴がいるか……それに、お前にはまだ二階は早い」
 

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