第二十話『人々の違い』
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れが言い出せなかった。
「努力を欠かさない……私にしか出来ない事……」
簪はスウェンに言われた事を思い出す。
「……頑張ってみようかな」
/※/
「スウェンのISってさ、何世代なんだ?」
「……何だ、唐突に」
食堂に来たスウェンは一夏、箒、セシリアとバッタリ会い、一緒に食事をとっている。
「いや、専用機でも第二世代とかあるみたいだしさ、スウェンのは何世代なのかなって」
「わたくしも気になってましたわ。スウェンさんのISに搭載されたストライカーシステム、その戦闘によって特化する武装に次々変えていく画期的なシステムを搭載されているのですから、第三世代かとわたくしは思うのですが」
「いや……ストライクが完成したのは約6年前、世代からいけば実質第一世代だな」
「「えぇ!?」」
驚くのは箒とセシリア。一夏は何故か全くわからない様子。
「何でそんなに驚くんだ?」
「一夏、授業でやっただろう! 第一世代は試作機段階。今は殆ど使用されていなくて、見る事もあまり無いんだぞ」
「そ、そうだっけ……」
「第一世代の時期にそのようなシステムが作られていたなんて……ドイツも侮れませんわね」
「そういえば、デュノア社がドイツのとあるシステムを作った技術者と共同しているとここ最近聞いた事があるな」
「前そんな話をしていたような……よく覚えていないな」
「へぇ〜……つまり、世代が離れても技能しだいでどうにかなるってことか。すげぇんだな、スウェンって」
「煽ててもなにも出んぞ」
「わ、わかってるって……」
スウェンの言葉に思わず苦笑する一夏。
食事の手を止め、俺は織斑達を見る。
笑っている
俺には何故このようにして笑っているか未だに解らない。他愛の無い話をして、ここまで笑えるものなのだろうか? リズが助かったとき、俺は自然的に笑む事が出来た。だがそれきりだ。
「スウェン、大丈夫か? さっきから飯進んでないみたいだけど……」
「具合でも悪いのですか?」
「……いや、考え事をしていただけだ」
心配そうに声を掛けてきた織斑とオルコットは、俺の言葉に安心した表情を見せる。篠ノ之はこちらを見ずに
「お前が考え事とは珍しいな」
「何か考え事か? 俺でよければ相談に乗るぞ?」
「大丈夫だ、一人でどうにかなる」
「そ、そっか……」
その織斑の提案はありがたいものだが、こればかりは俺の問題、他人に言う事必要などはない。
「けどさ、何かあったら言ってくれよな? 俺達は友達なんだからさ」
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