第七十五話 隠れていた者
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さ故に敗れたんだ!」
こう言い返すダバだった。
「これで全ては終わりだ!」
「馬鹿な・・・・・・うおおおおおおおっ!!」
炎に包まれてだった。ポセイダルは姿を消した。
ブラッドテンプルも爆発し全ては消え去った。これがペンタゴナの戦いの終わるだった。
「終わったな」
「そうね」
「これでね」
皆このことにまずは一つの終焉を感じていた。
「それでフラットさん」
「貴女はどうされるんですか?」
「それで」
「前に言った通りだ」
こう返すフラットだった。
「私は人目につかない場所で隠棲させてもらう」
「そうされますか」
「もう」
「これで、ですか」
「そうだ。ミアンと共にゆっくりと過ごさせてもらう」
見ればミアンはまだ生きていた。オージもかろうじて動くようである。
「二人でな。静かに死に入ることにする」
「そうされるのか」
ギャブレーが感慨深い顔で彼女の言葉を聞いていた。
「貴女は」
「もう何も望むものはない」
全てを悟った達観した言葉だった。
「だからだ。それではな」
「ああ、それじゃあな」
「お元気で」
「これで」
ロンド=ベルの面々も別れの言葉を出す。そうしてであった。
フラットはミアンと共に何処かに消えた。残ったのはロンド=ベルだけだった。
生き残ったポセイダル軍の者達も投降し武装解除された後で基地に入る。そこで整備と補給を受けながらだった。ダバが言うのだった。
「オルドナ=ポセイダル」
「ああ、死んだな」
「これで遂にね」
キャオとアムが彼の言葉に応える。
「こえでもうな」
「終わったな」
「ペンタゴナを裏から操り全てを支配しようとしていた」
「とんでもない奴だな」
「ええ。けれど」
ここで言うのはアムだった。
「可哀想な人だったのかも知れないわね」
「えっ、何でだよそれって」
キャオはアムの今の言葉に思わず問い返した。
「あいつが可哀想なんだよ」
「だって。信じられるのはね」
アムはキャオに応える形でさらに話すのだった。
「誰もいなくて」
「それでか」
「愛していた筈のミアンまでああして操っていたのよ」
「信じられるのは」
レッシィがここまで聞いて言う。
「自分だけか」
「ええ、そうじゃない」
「独裁者の典型的なタイプね」
「だからそう思うんだけれどね」
「そうね。けれど」
今言ったのはリリスだった。
「ポセイダルも最初はああいう人じゃなかったと思うの」
「そうだな」
リリスの今の言葉に頷いたのはダバだった。
「バルマー人自体が。元々はな」
「そうよね、やっぱり」
「俺もそう思う」
こう話すダバだった。
「けれど権力を握ってそれに固執するあまり」
「それでね」
「ああなったしま
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