第七十三話 フル=フラット
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ここでようやく宇宙海獣達も反転してきたのだった。
後方からの攻撃を無視できなくなった。それでだった。
彼等は反転をはじめたのだ。しかしだった。
「ここだ!」
「反転するところをですね」
「そうだ、狙い撃て!」
タシロは副長に応えながら全軍に指示を出す。
「そうしろ。いいな!」
「了解です。それでは」
「この艦も同じだ」
こうも言うのだった。
「いいな、反転する敵をだ」
「攻撃するのですね」
「一機でも多く沈める!」
彼の考えが如実に出た言葉だった。
「主砲及び魚雷発射用意!」
「了解!」
こうして彼等も攻撃を繰り出す。そうしてだった。
反転してくる宇宙海獣達をその隙があるところで撃墜し撃沈していく。これでロンド=ベルは戦場での主導権を完全に握った。
後はただひたすら攻めるだけだった。気付けばだ。
宇宙海獣達はその数を大きく減らしていた。タシロがそれを見てユングに問う。
「ユング君」
「はい」
「今敵はどれだけ残っているか」
「十万を切りました」
それだけだというのだ。
「そして残りもです」
「間も無くだな」
「ほぼ全て倒せるかと」
「わかった。それではだ」
「どうされますか、ここは」
「さらに攻めることにしよう」
これが彼の判断だった。
「やはりここはだ」
「徹底的にですね」
「そうするべきだ。それではだ」
こうして彼等はさらに攻撃を続けてだ。宇宙海獣達を殲滅してしまった。
残った。それこそ一万や二万にも満たない敵だけが戦場を離脱していく・その敵達を見てだ。タシロが言った。
「これで救われたな」
「はい、サードスターが」
「完全に」
「まずはよしとしよう」
満足してもいるのだった。
「宇宙怪獣達との戦いはまだ続くがな」
「それで艦長」
「いいでしょうか」
「ここは」
「むっ、何だ?」
周りの言葉を聞く。するとだった。
前にだ。今度はポセイダル軍の反応があった。それを言われたのだった。
「これか」
「はい」
「また戦闘ですね」
「ここは」
「そうだな」
落ち着いた声で応える彼であった。
「止むを得ん。それではだ」
「引き続き戦闘用意ですね」
「そういうことで」
彼等は戦いに入ろうとする。しかしだった。
ここでだ。そのポセイダル軍の方から通信が入って来たのだ。
「待ってくれ」
「待ってくれ?」
「待ってくれって?」
「一体何?」
「何があるんだ?」
「我々は戦うつもりはない」
こう言ってきたのである。
「君達とだ」
「おいおい、そりゃまたな」
「見え透いた謀略だよな」
カイとハヤトが言う。
「そんなこと言ってもな」
「すぐに後ろからだな」
「それは安心していい」
だがそ
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