第七十二話 潰える野心
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くっ、脱出を」
「む、無理です」
「最早それは」
「炎が各所に」
「馬鹿な、私が」
ギワザは呆然としながら言う。
「私がここで。死ぬというのか・・・・・・」
「沈みます!」
「もう駄目です!」
周りの断末魔の叫びが響く。そしてだ。
ギワザは己の乗艦と共に消えた。それで全ては終わりだった。
チャイ=チャーもだった。ネイのオージェのサイズを受けてだった。
「終わったね、チャイ=チャー!」
「お、おのれ・・・・・・」
チャイは口から血を漏らしながら呻く。
「私が、こんなところで・・・・・・」
だが彼もこれで終わりだった。炎に包まれ消え去った。
ポセイダル軍の指揮はワザンが受け継いだ。彼はすぐに言った。
「最早これ以上の戦闘は無意味だ」
「それではだ」
「どうするというのだ」
マクトミンとリョクレイが彼に問う。
「ここは」
「撤退もままならなくなったが」
「降伏する」
これが彼の決断だった。
「最早だ。それしかあるまい」
「兵達を助けるにはか」
「それしかないか」
「これ以上の戦闘は無駄な犠牲を出すだけだ」
「確かに。それは」
「その通りだ」
二人も頷く。そしてだ。
リィリィとテッドもだ。頷くのだった。
「それじゃあね。それでいいよ」
「・・・・・・・・・」
「わかった。それではだ」
こうしてだった。ワザンはロンド=ベルに降伏を打診した。するとだった。
大河がそれを受けて言うのだった。
「それではだ」
「降伏を受諾しますか」
「うむ、そうする」
こうスタリオンに答える。
「無駄な戦闘はしないに限る」
「そういうことですね。それでは」
「戦闘は終わりだ」
また言う大河だった。
「十三人衆の軍は武装解除し受け入れる」
「わかりました」
「それでは」
こうしてだった。十三人衆の軍は降伏したのだった。そしてだ。
まずはだ。戦死者が確認されたのだった。
「ギワザにチャイか」
「あの連中は死んで」
「他の十三人衆は生き残ったか」
「そうなのね」
「それでだけれど」
さらに話されるのだった。
「生き残った面々は?」
「一体どうするの?」
「それで」
「兵士や下士官はそのまま郷里に帰ってもらうそうです」
ダバが言ってきた。
「武装を全て解除したうえで」
「レジスタンスからはそう言ってきたのよ」
「それでだ」
アムとレッシィも皆に話す。
「それでね。兵隊とかはね」
「帰ってもらうことになった」
「将校はどうなるんだ?」
今問うたのはマサキだった。
「あの連中は放置か?」
「将校は武装解除までは同じだがな」
ギャブレーが答える。
「だが。志願者は帰ってもらいだ」
「そうでない人間は」
「収容所
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