第七十話 猜疑心
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だけだった。
「おかしい?」
「おかしいっていうかやばい」
「そうだよな」
「どう考えてもね」
「これって」
皆こう話す。そのラトゥーニを見ながらだ。
そしてそのうえでさらに見るとであった。やはりその姿は。
「危ないよなあ」
「下手なビキニよりもなあ」
「危険な香りがするし」
「やばいって」
「そうなの」
「そうした意見もあるわ」
レイが出て来た。彼女は黒ビキニだ。胸が結構ある。スタイルはいい。
「そう、水着は体形がはっきり出るから」
「そういう綾波もな」
「そうだよね」
そのレイの後ろでトウジとケイスケが話す。
「スタイルよくなったよな」
「それもかなりね」
「そう」
だがレイには自覚がなかった。こう返すだけだった。
「私、そうなの」
「スタイルがいいことはそれだけで武器よ」
アスカは見事な白のワンピースだ。胸が半分以上見えている。
「胸が大きい小さいだけじゃなくてね」
「胸かあ」
「小さくてもなあ」
「そうそう、いいよな」
「確かにね」
皆胸の小さいこともまたいいということもわかってきた。
ラトゥーニを見てだ。また話すのだった。
「胸が大きいことは素晴しい」
「けれど胸が小さいこともまた」
「同じだけ素晴しい」
「そういうことよね」
「そうだよな」
「ふん、胸だけじゃないのよ」
アスカはその目立つ胸を前に大きく出していた。
「全体を見て言うべきなのよ」
「けれどアスカちゃんはね」
横からレインが来た。コバルトブルーのビキニから見事な胸と脚が出ている。
「胸を張り過ぎよ」
「そうですか?」
「そういう姿勢なのね」
「まあ。何ていうか」
「こいついつも威張ってるからな」
ここで言ったのは甲児だった。
「だから自然とそんな姿勢になるんだよ」
「そんな訳ないでしょ」
アスカは甲児のその言葉に反論した。
「あたしが何時威張ってるのよ」
「って御前自覚ないのかな」
「そんなのないわよ」
堂々と言うアスカだった。
「最初からそんなことないんだし」
「あの、アスカ」
シンジがたまりかねた顔でアスカに告げてきた。
「あまりそういうことは」
「何よ、言うなっていうの?」
「ここは謙虚にね」
「あたしは何時でも謙虚よ」
やはりアスカである。
「こんなレディーを捕まえてね」
「レディーなのか?」
タスクも思わず突っ込みを入れる今の言葉だった。
「どう考えてもな」
「何だっていうのよ」
「ジャジャ馬だろ」
「ジャジャ馬!?」
「そうだろ、どう考えてもな」
「失礼なこと言うわね」
アスカはタスクのその言葉に突っ込みを入れた。
「よくもまあそんなことを」
「いや、それは」
「かなり当たってるだろ」
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