第六十九話 真の名前
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いうことですよね」
「そうだ、これはモビルスーツだけではない」
「他のマシンもですか」
「そうだ」
またキースに対して答えるのだった。
「絶対にだ。陣を崩すな」
「崩したら負けですね」
コウも言葉は強いものだった。
「その時は」
「そういうことだ。僅かな乱れが敗北につながる」
バニングの言葉は短いが確かなものである。
「そのことはわかっておくことだ」
「そうですね。この戦いは」
「乱れたらそこをやられますよね」
クリスとバーニィもそれがわかっていた。やはり彼等も突っ込まない。
「それならここは」
「本当にじっくりと」
「そうすることだ。いいな」
バニングの指揮は的確だった。彼は部下達をあえて突っ込ませない。そのうえで遠距離攻撃に徹するのだった。
だがそれでも前面では接近戦が得意なマシンが暴れ回っている。
バーンがだ。敵をまとめて両断しながら言うのだった。
「これでいいな」
「上出来だな」
その彼にニーが言ってきた。
「だがそこから突き進まないのか」
「わかっているからだ」
だからだとだ。ニーに返すバーンだった。
「この戦いは迂闊に前には進めぬ」
「何かバーンらしくないけれど」
キーンはそんなバーンに少し驚いていた。
「けれどその通りね」
「今は来る敵だけを倒す」
やはりわかっているバーンだった。
「そうするだけだ」
「そうだな。それがいいな」
「ここはそれが一番だな」
アレンとフェイもだった。
「じっくりとだな」
「来た奴等だけを斬っていくか」
「まあ俺はそっちの方がいいかな」
トカマクは少し遠慮したような言葉を出していた。
「ダンバインって遠距離攻撃もできるけれどさ」
「しかしよ、やっぱり接近戦メインだぜ」
トッドがそのトカマクに言う。
「サーバインなんかは特にな」
「いや、サーバインはそもそも遠距離攻撃用の武器はない」
そのサーバインに乗るシオンの言葉だ。
「だから元から無理だ」
「まあ仕方ないわよね」
彼と共にいるシルキーもそれはだというのだ。
「これはね」
「オーラバトラーにはオーラバトラーの戦い方があるのよ」
マーベルの今の言葉こそ正論だった。やはり彼女もダンバインに乗っている。三機のダンバインがそれぞれ戦場にいるのである。
「接近戦をするものなのよ」
「その通りだな」
ショウはマーベルの言う通りだと返した。
「だから今は」
「けれどショウ」
それでもだった。マーベルはこうも言うのだった。
「あまり前に出たら」
「ああ、わかってる」
ショウもこのことはわかっていた。それでだった。
前に出ずだ。そうしてだった。来る敵だけを倒すのだった。
「こうしていく、今は」
「ショウ、そういえば
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