第六十九話 真の名前
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足止めを受けている彼等もだ。派手にやられているのだ。足止めをしているロン=ベルの精鋭達の強さは尋常なものではなかった。
「ここで四個艦隊全てを失えば」
「今後の戦略に支障をきたす」
「十三人衆の者達の動きも気になる」
三人はそれぞれモニターから話す。
「ではだ、頃合を見てだ」
「うむ、撤退だな」
「そうするとしよう」
こう決めてだった。サルデスにも連絡を取るのだった。その時にだった。
「よし!」
「これなら!」
洸のライディーンと綾人のラーゼフォンが背中合わせになってだ。それぞれ弓を放った。
その弓達がだ。ラオデキアの周りのバルマー軍のマシンを全て撃墜したのだった。168
「くっ、汝等もうここまでか」
「そうだ、来たんだ!」
「覚悟しろ!」
「最早戦力も」
ここで周りを見るラオデキアだった。するとだ。
明らかにだ。半数を切っていた。それを見てだった。
「第七艦隊、ここで撤退する」
「そうか」
「わかった」
エペソとヒラデルヒアは彼のその言葉を受けた。そうしてだった。
「我等もだ」
「これでだ」
「撤退する」
「コムから一時撤収する」
こうしてだった。彼等も撤退するのだった。
三個艦隊の撤退を見てだ。サルデスもだった。まずは己の部下達に話す。
「よいな」
「はい、既に損害は六割に達しています」
「これ以上の戦闘は無意味です」
「無駄な損害を増やすだけかと」
口々にこう述べる部下達だった。
「では閣下」
「我等も今は」
「このコムから」
「退く」
まさにそうするというラオデキアだった。そうしてだった。
彼等の艦隊も撤退した。これで決まりだった。
コムは解放された。基地はロンド=ベルが入りだ。レジスタンス達と握手をするのだった。
そしてだ。ダバがまず言った。
「これでまずはです」
「コムの解放か」
「まずは一つだよな」
「そうよね」
「はい、そうです」
ダバはまた仲間達に答えた。
「コムは解放されました」
「そうだ、これでだ」
「コムが我々の手に戻ったんだ」
「遂にな」
レジスタンスの者達の声は明るいものだった。
「ダバ、あんたとあんたの仲間達のお陰だ」
「あんたがいたから解放できたんだ」
「ああ、そうだ」
「その通りだ」
「いや、俺は」
しかしだった。ダバはここで謙遜を見せた。そのうえでの言葉だった。
「特に何も」
「そうそう、そこでそう言うのがな」
「ダバなんだよ」
「そうだよな」
だがレジスタンスの面々はダバのその謙遜に笑顔になって言うのだった。
「そこで俺がやったって言うのはキャオだよな」
「おい、キャオいるか?」
「それで」
「ああ、いるさ」
苦笑いと共に答えてきたキャオだった。
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