第六十五話 奇妙な動き
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第六十五話 奇妙な動き
「それでイルイちゃんは?」
「ああ」
「何とかね」
アラドとゼオラがラトゥーニの問いに答えていた。
「回復はしてきたさ」
「まだ起きられはしないけれど」
「そう、よかった」
「相当なエネルギー使ったからな」
「それは仕方ないわ」
こう話す二人だった。
「ただな、やっぱりな」
「シティ7にだけれど」
「いるのね」
ラトゥーニは二人の言葉からすぐに察して述べた。
「誰かが」
「ああ、それが誰かわからないけれどな」
「二人いるわ」
アラドとゼオラはまた話した。
「シティの住民票にも載ってない人が二人もな」
「イルイちゃん以外に」
「それは誰ですの?」
シャインはこのことを問題にした。
「一体」
「普通はシティにいるのなら誰かわかるのに」
「そうですわ。それで誰かわからないというのは」
「矛盾している」
こう話すラトゥーニだった。
「幾ら何でも」
「それも一回真剣に調べてみないとな」
「そうよね」
アラドとゼオラも言う。
「正直バルマーのスパイとかだったらな」
「問題だし」
「それは有り得るな」
ここでスレイが出て来た。
「今すぐには無理だが時を見て何人かで探すか」
「そうだね。それがいいね」
アイビスもスレイのその提案に賛成した。
「とりあえず次の先頭が終わった辺りかな」
「そうね。その時にイルイちゃんが目覚めていれば」
ツグミはイルイのことも念頭に置いている。
「協力してもらえるかしら」
「そうですね。それに私達も出て」
「それで探すか」
クスハとブリットも話す。
「誰がいるかわかりませんけれど」
「怪しい奴ならその時は」
「ああ、やってやろうぜ」
トウマの言葉だ。
「スパイだったら大変だしな」
「そうね。ただ」
ここでミナキが首を捻る。
「スパイにしては動きがないような」
「そういえばそうだな」
クォヴレーはミナキのその言葉でそのことに気付いた。
「少なくとも誰も何かを調べられた形跡はない」
「これだけ勘の鋭い面々がいるのにね」
セレーナもこのことを指摘する。
「おかしいって言えばおかしいわね」
「ではスパイではないのか」
ゼンガーもその可能性を考える。
「そうなるのか」
「スパイじゃないとしたら」
「一体何かしら」
「まさかイルイちゃんと同じ?」
「そういう相手かしら」
こうも考えるがだった。誰も答えは出せなかった。そうしてであった。
ふとだ。リーが周りに言われていた。
「艦長って何か」
「最近声変わったよな」
「そうそう」
「急にね」
「それは気のせいだ」
リーは何故かバツの悪い顔で述べた。
「おそらくな」
「お
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