第六十四話 失われた者達への鎮魂歌
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第六十四話 失われた者達への鎮魂歌
暗闇の中に浮かぶ城を前にしてだった。ロンド=ベルの者達は皇帝と亡霊達を見ていた。
「数は?」
「百万」
「それ位です」
まずは数について確かめられた。
「多いか?」
「いや、少ないな」
「そうだな」
すぐにこう思い直したのだった。
「数の問題じゃない」
「今の俺達は」
「倒す!」
この言葉が出された。
「それだけだ!」
「ああ、やってやる!」
「絶対に!」
そしてだ。クスハもだった。
「許さない!」
「強念の力を持つ者か」
「私達の力が」
「そう呼ばれるのならそうだろうな!」
ブリットもであった。
「けれどそれは今は」
「どうでもいい!」
「どうてもいいというのか」
「貴方の理屈なんてどうでもいい」
「そんなのは俺達に何の意味もない!」
二人は明らかに激昂していた。そしてだった。
「私達は絶対に!」
「貴様を倒す!」
「私を倒すどうするつもりだ」
皇帝は二人にこのことを問う。
「何をするつもりだ」
「イルイちゃんを!」
「返してもらう!」
そしてだった。忍もだ。皇帝を見て言うのだった。
「くそっ、こいつ」
「そうだね」
「一体何者なんだってんだ」
沙羅と共に言うのだった。
「見れば見るだけ得体の知れないものを感じやがる」
「これは一体」
「精神エネルギーだ」
亮が言った。
「奴が持っているものはだ」
「精神エネルギーっていったら」
雅人はこの言葉でわかった。
「つまり俺達のいつもの」
「怒りだね」
沙羅も気付いた。
「あたし達の怒りを奴にぶつけて」
「そうだ、それだ」
アランも一緒だった。
「俺達の怒りを皇帝にぶつける。いいな」
「愚かな」
皇帝はそれを聞いても動じない。
「まだ無駄な抵抗をしようというのか」
「その言葉も今まで何十回と聞いてるんだよ!」
忍は既に獣になっていた。
「ダンクーガが生き残るか手前が死ぬか」
「どちらかだというのだな」
「ああ、そうだ!」
まさにその通りだった。
「答えは二つに一つだ!」
「それは私の中で既に出ている」
「それを今から見せてやる!」
気力がだ。さらにあがる。そしてだった。
「銀河分け目の大勝負!」
「ああ!」
「今からそれを!」
「俺達で」
「やあってやるぜっ!!」
ダンクーガが先頭に出た。それを受けてだった。
ロンド=ベルは突撃をはじめた。最早戦術は不要だった。
トッドがリムルに言ってきた。
「なあ姫さん」
「はい」
「またあれを沈めるんだな」
「やらせてもらいますか」
リムルはこうトッドに問い返した。
「それを」
「ああ、やりな」
「有り難
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