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裏生徒会と正しい使い方
第2話 からくり人形が髪を伸ばした昼。
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霄は頷いた。
「さてと、その話は一旦終わりにして…私の名を物理的に全校に轟かせようとする時、君達は放送室に来るかね?」
「あぁ、どっちでもいいよ」
「節黒先輩に同じく」
「ならば来てくれ。要員として必要だ」
 峰年は仙翁と葉蓮を見回した。
「要員って放送室にバリケードでも張るんすか?」
「そうだ。学校側としては、被害は最小限に抑えたいだろうからな。数人でスタジオにお邪魔しに来るだろう」
「その対策はバリケードの他に無いんですか?」
「仙翁。君の力を借りてもいいな?」
「えっ」
仙翁は驚いたような顔を峰年に向けた。
「…まぁ、いいけど」
「安心しろ。今回の騒動は自然と不自然なことをする盗浦峰年の提供でお送りすることをしっかりと教師陣に伝えておくから」
「まぁ僕も責任は負うけどさ、あんまり被害は出さないようにね?」
「大丈夫だ。私は普通のドッキリは嫌いだがシュール系のドッキリは嫌いじゃない」
「…で、私と節黒先輩は6限目の終わりにどこにいればいいんですか?」
「まぁ、放送室にたむろするのも目立つし、教室にいてくれ。私が迎えに行くから」
「でも次の峰年君のクラスの授業、長引きそうじゃない?」
「次の授業…」
峰年は考えるような素振りをした。
「…何だったかな?」
 峰年はそう言いながら自分の胸ポケットから生徒手帳を取り出した。
「化学」
仙翁はそれより先に言った。
「…時間割変更か」
峰年は生徒手帳を仕舞った。
「引林(ヒキバヤシ)か、面倒だな」
「ということだから、僕が2人を迎えに行くよ」
「そうか。なんなら腹痛を患ってもいいのだが」
「態々抜け出さなくてもいいでしょ」
仙翁は苦笑した。
「確かに。貴重な内職タイムだからな」
峰年ののんびりした声に仙翁は更に苦笑した。
「まぁ、じゃあ、分かりました。私はとにかく待っていればいいんですね?」
「そうだ。待っていれば多分仙翁がなんとかしてくれる。君が成さなければならない全てのことは待つことだ」
「…分かりました」
葉蓮は頷いた。
「ということだ、任せたぞ仙翁」
峰年は仙翁を見た。
「分かった」
仙翁は頷いた。


3人で集まる時、特定の場所に集合するのではなく誰かが、殆ど峰年が残りの2人の元に赴くというのが定例となってくるのだろうか。
その歴史はかなり浅く、実のところ今朝から毎回の休み時間に行われているだけだ。
それについては仙翁が一度尋ねたことがある。
『峰年君、』
『なんだ?』
『そもそもさ、集まる場所が決まってるなら、態々峰年君が迎えに来ること
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