第十話「お友達が出来ました!」
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すべてを破ったので、教団を追放されたのでしょうね」
「先の神父の背後には堕天使がついているわ。関わり合いになるのは得策ではないわね。イッセーの行った教会は恐らく神側ではなく、堕天使が支配しているものでしょうね」
ん? 確かこの街の教会って一つだよね。アーシアちゃんの家も教会。で、堕天使は教会を支配している、と。ということはアーシアちゃんは堕天使とグル?
…………敵?
でも、そんな感じはしなかったけど。それにあの素直な性格からだと利用されてるって考えた方がまだしっくりくるし。
あれ? そういうことなのかな?
「アーシアちゃんって、利用されてるの?」
ゲーム画面から顔を上げて朱乃ちゃんに問うと、同じ考えなのか頷いた。
「恐らくはそうでしょうね、なにを考えての行動か分かりませんが。でも助けるのは難しいでしょうね」
ふーむ。
「部長、俺はあのアーシアを!」
「無理よ。どうやって救うの? あなたは悪魔で彼女は堕天使の下僕。彼女を救うということは堕天使を敵に回すっていう意味なの。そうなったら、私たちも闘わなくてはならない」
ぐうの音も出ない様子のイッセー、まあ正論だね。僕から言えば、正論なんてクソ食らえだけどね。
† † †
僕は退屈が嫌いだ。大嫌いと言ってもいい。そのため、土日などの休日や祝日もやることがなくて嫌いだ。土日なんて無くなってしまえばいいと思う。
今日は日曜日。家にいても暇なので外に散歩に来ています。取り合えず、イッセーの家に襲撃しようかな。Myお茶碗と箸を持ってご飯をたかるんだ。
「んー?」
兵藤家に向かう途中でイッセーとアーシアを発見した。二人はマクドナルドから出てきたところでアーシアに至っては笑顔を浮かべている。
僕は気配を殺して背後からイッセーに近づき、いつものように背中に飛び付いた。
「い〜せっ、なーにやってんの?」
「うわっ……、ってレイか」
「あ!あなたはこの間の」
アーシアちゃんが驚いた顔で僕を見た。
「やあやあ、この間ぶりだね。僕は姫咲レイっていうんだ」
「アーシア・アルジェントです! よろしくお願いします!」
「うんうん、元気があっていいね。よろしくねー」
ペコッと頭を下げるアーシアちゃんに、ポワッとした笑顔を返す僕。イッセーの頭をペチペチ叩いた。
「で、何してんのイッセー?」
「ああ、アーシアと遊びに行く途中で――」
「僕も行くー!」
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