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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-25 summer vacation
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夏休み。
テストで赤点を取ることもなく、臨海学校で死ぬこともなく、無事に迎えることが出来た夏休み。
麗矢は一か月以上もあるこの夏休みをすべて学園で過ごすことになる。
何故なら、麗矢には肉親がいない。
父親も母親も、兄妹もいない。
両親はいるにはいたが、いつの間にか消えていた。――――これは麗矢がいなくなる理由でもあった。
天涯孤独というわけではないが……まあ、今はひとりだ。
寮の部屋も移って、ようやく一人部屋になれた。
それでもベットが二つあったことに驚きはしたが、気にしないことにした麗矢。
ルームメイトであった楯無が残念がっていたが気にしない。
時々、方法は分からないがラウラが部屋に侵入して麗矢と一緒の布団にいることがあるが、その時のラウラが全裸であることを除いて何ら問題はない。
麗矢は今第二アリーナにいた。
護衛対象である織斑一夏が二次移行した専用機《白式》のデータを取っている。
ちなみに麗矢のIS《アルティメット・バード》はISの開発者『篠ノ之束』のもとにある。
二次移行した機体のフルチューニングをしてくれている。
早ければ、明日にでも戻ってくる。
話が逸れた。
とにかく今は、一夏のデータ取りを麗矢が見ている。
一夏は自分では強くなったと思っているようだが、それは間違いだと麗矢は見ていて感じた。
まだあいつは弱い。
麗矢にすら勝てないのだから、いや、何よりもあいつは世界を知らない。
『井の中の蛙、大海を知らず』
まさしく今の一夏の状態なのだ。
「――――ハアッ……」
ため息が思わず出てしまう。
麗矢は一夏に対してイライラが溜まっていた。
今すぐ捻り潰してやりたい。今すぐ殺してやりたい。
何度も言うが――――今、麗矢は二重スパイ的な立ち位置にいる。
ある組織からの任務『織斑一夏の誘拐、または暗殺』
そして織斑千冬からの依頼『織斑一夏の護衛』
全く方向性が違う任務。何故麗矢がどちらも受けたかは麗矢にしか分からない。
ただ、そこには麗矢の考えがあるのも間違いがない。
麗矢は目を向けていたモニターから目を離した。
そのまま踵を返して出ていく。
管制室から出ていくときに麗矢は舌打ちをした。
それを聞き逃さなかったのが同じく管制室にいた千冬である。
千冬はしばらく麗矢が出ていた扉を見ていたが、再びモニターに目を向けた。
だが、瞼は閉じられている。
何を思ったのか、ずっと目を開けることはなかった。
そしてそのまま一夏を見ようとはしなかった千冬。
一夏を思っての行為なのか、それとも自分の弟を――――
いや止めよう。こんなことを考えるのは教師として失格である。
ちらっと目線だけを千冬の方に
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